窓の種類と性能!家を建てる、借りる際の窓のポイントをご紹介!
最終更新日:2019.07.24
おはようございます!Mado Pro(マドプロ)スタッフです!
注文住宅を建てる、中古住宅を購入する、住宅をリフォームする際など、キッチンや浴室はこだわっていても、窓については関心がないという方も多いのではないでしょうか。
しかし窓とひとくちに言ってもその性能や種類は様々。今日は暮らしやすさを大きく左右する「窓」について一般の方が知っておくべきポイントをご紹介します!
1.窓にもこだわった方が良い理由
窓なんてなんでも同じじゃない?と思う方も多いですよね。確かに家を建てるときなど、窓の優先順位はかなり低い…。でも、いざ住んでみると「窓が大きくて寒い!」「結露が酷い!」など窓に関する後悔は意外と多いんです。
暮らしに関わる住宅性能で大事なのがなんといっても「断熱性能」。この断熱性能が低いと、外気温の影響を大きく受けるため「冬は寒く夏は暑い」というとても暮らしにくい部屋となってしまいます。
窓などの開口部は家のなかで熱の出入りが最も多い箇所なので、お家の断熱性能にも大きく関わってきます。住みやすさだけでなく、エアコン代等のランニングコストも増えてしまうので長い目で見るなら是非こだわってほしい箇所なんです。
2.窓の断熱性能について
■窓の断熱性能を比較する方法
窓の断熱性能を比較するうえで重要なのが「熱貫流率」という熱の伝わりやすさを示す値です。結論から言うと、この数値が低ければ低いほど窓の断熱性能が良い(=グレードが高い窓)ということになります。断熱性能が高いほど、外気温の影響を受けにくく、窓の結露も発生しにくくなります。メーカーのHPやWEBカタログ等にもこの熱貫流の数値が掲載されているので、気になる方は是非ご自身でも確認してみてください。
<熱貫流率とは>
”壁や窓などの各部位で、両側の気温が異なるときに、暖かい側から冷たい側に向けて、熱が壁や窓などを通過します。ガラスの内外の温度差が1度あったときに、1時間あたり、ガラス1m2 を通過する熱量をワットで表したものが『熱貫流率(U値)』で、数値が小さいほど断熱性に優れていることを表します。単位は、「W/m2・K」で、「ワット・パー・ヘイベイ・ケルビン」と読みます”
<引用:AGC Class Plaza「ガラスの豆知識vol.4『熱貫流率』」>
3.窓の種類(素材)
窓を素材で分類すると、「アルミ」「アルミと樹脂の複合」「樹脂」「木」の4つに大きく分けられます。どうして素材について知っておいた方が良いかというと、窓に使用される素材によって断熱性能が変わってくるからです。正確な断熱性能については先に説明した熱貫流率での比較が必要ですが、使われている素材である程度窓のグレードが分かるので知っておくと良いです。
<素材の断熱性能>
素材ごとの断熱性能は、高い順に「木>樹脂>アルミ」となっています。
素材としての熱伝導率は、木が0.09~0.19(W/mK)、樹脂が0.18(W/mK)、アルミが175(W/mK)となっています。
素材としての樹脂はアルミの約1000分の1の熱伝導率。木はアルミの約1200分の1の熱伝導率のため、アルミがいかに熱を伝えやすい素材かということが分かりますね。
4.ガラスの種類
窓は大きく「サッシ(窓枠)」と「ガラス」で構成されていますが、ガラスも窓の断熱性能を左右する重要な部材の1つです。同じグレードの窓でも中に入っているガラスのグレードによって断熱性能が変わってくるので注意が必要です。
<ガラスの断熱性能>
ガラスの断熱性能は、高い順に「真空ガラス>Low-E複層ガラス>複層ガラス>単板ガラス」となります。それぞれのガラスの特徴について簡単に説明していきます。
■単板ガラス…特に機能を持たない一枚ガラスです。以前の住宅では単板ガラスが主流でした。
■複層ガラス…一般的にペアガラスという呼ばれ方もします。2枚のガラスの間に空気や断熱性能を高めるガス等を封入していて、断熱性能は1枚ガラスの約2倍。新築戸建て住宅の普及率は97.3%と現在ほとんどの窓が複層ガラス以上の性能のものが使われています。
■Low-E複層ガラス…複層ガラスにさらにLow-E膜と呼ばれる特殊な金属膜をコーティングしたガラスです。新築戸建て住宅での普及率は81.3%で、ハウスメーカー等では標準仕様として設定されていることが多いです。断熱性能は種類により異なるので一概にいえませんが、「ペアマルチEA」というガラスの場合、一枚ガラスの約3.1倍の断熱性能です。
■真空ガラス…ガラスとガラスの間が真空層になっているガラスです。魔法瓶のように高い断熱効果を持つ、リフォーム向けの窓ガラスです。1枚ガラスの約4倍の断熱性能です。
いかがでしたでしょうか。窓は同じようにみえても実は性能面で大きく異なることが分かります。
もちろん性能の高さに比例して値段も高価になります。ただし、光熱費の削減や省エネ、家に住む方の健康や過ごしやすさにも直結してくるので、まずはお住まいの地域やご予算ご要望等をプロの方にご相談いただいたうえで、後悔のない最適な窓を選んでいただきたいです!
窓・玄関ドアリフォームについてのご相談はお近くの施工業者さんへお問合せしてみてください!
参考サイト: AGC Class Plaza「ガラスの豆知識vol.4『熱貫流率』」 板硝子協会「複層ガラス/Low-E複層ガラス普及率の推移 」