内窓の効果が薄れるケースとは?効果を高める対処法もご紹介!

内窓は、断熱や防音の効果がある設備です。ただし、ネット上などでは、「内窓は効果なし」との声も聞かれます。これから二重窓へのリフォームを検討している場合、実際に効果がないか気になるところでしょう。そこで今回は、内窓に見込まれる主な効果を解説し、効果が薄れるケースや断熱効果などを高める対処法についてご紹介します。

■内窓に見込まれる効果

部屋に内窓を設置した場合、断熱性や防音性を向上するのに効果的です。また、防犯対策にも役立つといわれています。

・断熱性の向上

室内の断熱性向上は、内窓がもたらす代表的な効果です。

外窓1枚の部屋は、窓の劣化が進むと気密性が低下し、室内外の空気は出入りしやすくなります。内窓を追加して二重窓に変えると、部屋の気密性は高まり、断熱性を上げるのに効果があります。

・防音性の向上

外窓に内窓が加わると、部屋の防音性向上にも有効です。

窓が二重構造になった場合、2枚の窓の間の空間が音のエネルギーを弱め、防音につながるといわれています。さらに、内窓のガラスに防音用の加工を施すと、窓からの音の侵入を抑えやすくなります。

・防犯対策

内窓は、防犯対策にも効果を発揮する設備です。

昨今、空き巣は、窓を侵入経路に使うケースが目立ちます。ただし、侵入に時間がかかる状況を好みません。部屋に内窓があると窓ガラスを破る手間が増えるため、防犯対策になると見られています。

内窓が適切に設置され本来の機能が発揮されれば、これらの効果が得られると期待できます。

■内窓の効果が薄れるケース

内窓が「効果なし」といわれるケースは、適切に設置されていない場合などです。実際には、さまざまな原因で内窓の効果が薄れています。

・きちんと内窓を設置できていない

きちんと内窓を設置できていないケースは、断熱性が上がらない代表的な原因です。

内窓の設置により部屋の気密性を高めるには、ぴったり窓枠に取り付ける必要があります。すき間があると気密性は保ちにくいため、断熱効果を上げるのは困難です。このケースは内窓自体の問題でなく、設置方法の不備と考えられます。

内窓の設置で不備が生じやすい場面は、DIYを試みたときです。設置作業に慣れていないと、適切に取り付けることは難しくなります。そのため、すき間が生じて十分な断熱効果を得られないケースが多く見られます。

・二重窓の間で共鳴現象が起きている

内窓の設置により共鳴現象が起きた場合、防音効果は下がりがちです。

共鳴現象は、簡単に表現すると、振動数の等しい振動が合わさり振幅が増大する現象を指します。音は空気や物体が振動して伝わるものであり、同じ波長が合わさると音量は増す可能性があります。

内窓を設置した際、音が共鳴しやすいケースは、窓ガラスの厚さが外窓と同じときです。この場合、音が2枚のガラスの間で共鳴する可能性は高いといわれ、共鳴現象により音量が増すと内窓の防音効果は低下します。

・空気・音が窓以外からも出入り

空気・音が窓以外からも出入りしていると、断熱・防音効果は薄れやすくなります。

室内外の空気・音は、部屋の窓を通過しているとは限りません。窓以外の移動経路としては、部屋のドアや換気口が挙げられます。とくに、換気口は開放している場合が多く、空気・音は出入りしやすいといわれています。

たくさんの空気・音が窓以外から出入りしている場合、内窓を設置しても十分な断熱・防音効果は実感できないでしょう。その際は、どこに問題があるか確かめる必要があると考えられます。

内窓を設置したとき期待したほど効果が得られなければ、原因をチェックしたうえで対処することをおすすめします。

■内窓の効果を高めるには

内窓の効果を高めるには、設置状況などのチェックが大切です。また、内窓の種類にも注意するとよいでしょう。

・設置状況をチェック

内窓の設置状況については、ぴったり窓枠に取り付けられているかチェックします。

窓の設置状況に不備があり内窓と窓枠が密着していない場合、すき間を埋める処置が必要です。この処置はコーキングと呼ばれ、きちんと対処すれば部屋の気密性を高めるのに効果があります。

また、窓枠に合わせて内窓の枠が設置されていても可動部分である障子が調整されていなかったら効果が落ちてしまいます。チェック項目としては、カギがかかりやすいかどうか、開け閉めの動作がスムーズかどうかをチェックしてみましょう。

カギや戸車の調整で改善することもあります。

・内窓の種類に注意

部屋の防音性が上がらないときは、内窓の種類に注意が必要です。

二重窓は、2枚の窓ガラスの厚さが異なると、ガラスの間で共鳴現象は起こりにくくなります。内窓に外窓と同じ種類のガラスを使っている場合、ガラスの厚さを変えると防音性を高めるのに効果的です。

内窓のガラスを変える場合、ガラス面に防音加工が施されたタイプを選ぶ方法があります。防音性の高い窓ガラスを選ぶと、部屋の窓を二重にするだけより窓からの音の出入りは防ぎやすくなります。

また、ひとつの窓だけ内窓を設置しても、別の窓から空気や音が出入りしているかもしれません。その場合、部屋の断熱・防音効果を高めるなら、すべて二重窓に変えることが望ましいと考えられます。

■まとめ

内窓は、設置状況やガラスの厚さに問題があると、部屋の断熱性や防音性は上がりにくくなります。通常、問題を解決すれば、断熱効果などは高まると期待できます。そのため、すぐ内窓は効果なしと判断せず、原因に合わせて適切に対処することをおすすめします。

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