家の玄関はドアのサイズを変えて通りやすくリフォーム!
家の玄関は、十分な高さや幅があると通りやすく感じられます。逆に狭いと、大きな荷物を抱えて出入りするとき苦労するかもしれません。玄関の狭さに悩まされている場合、ドアを大きなサイズに変えれば問題解決に役立つでしょう。そこで今回は、玄関ドアの測り方などをふまえ、ドアのタイプ別の標準サイズ・特徴やリフォームでサイズを変える方法についてご紹介します。
■玄関ドアの測り方・標準サイズの変化
玄関ドアのサイズは、基本的に高さと幅の寸法です。正しい寸法を知るには、ドアの高さと幅を適切に測る必要があります。
・玄関ドアの高さ・幅の測り方
玄関ドアの高さと幅は、いずれもドア枠まで含めたサイズです。
リフォームで玄関ドアを変える場合、事前にサイズを測っておくと交換作業を進めやすくなります。ただし、正しい測定方法が分からず、ドアの開口部のみ測るケースが多く見られます。
玄関ドアのサイズは、ドアの枠も入れた部分が測定範囲です。開口部でなくドア枠までの高さと幅を計測する方法が、適切な測り方になります。開口部の上・横に採光用の欄間や袖がある場合、枠全体を測ると正しいドアのサイズが確認できます。
なお、メジャーが斜めになっていると誤差を招きがちです。測定値が正確かどうか不安なときは、専門業者に測ってもらうことをおすすめします。
・標準サイズの変化
日本家屋における玄関ドアの標準サイズは、時間とともに変化してきました。
かつて、伝統的な日本家屋は、玄関の高さが180cmほどであったといわれています。それに対し、最近の玄関ドアは、高さ200~240cm・幅80~85cmが一般的であり、以前に比べると大きめのサイズです。
玄関ドアのサイズが大きくなった背景には、建築デザインの洋風化や日本人の平均身長の伸びがあると見られています。玄関ドアは身長+30cmが使いやすいといわれ、平均身長の伸びはドアのサイズ変化に大きく影響したと考えられます。
これから玄関ドアをリフォームする場合、家族の身長に合ったサイズを選ぶと出入りしやすくなるでしょう。
■タイプ別の標準サイズ・特徴
玄関ドアは、片開きタイプをはじめ種類が豊富です。また、ドアのタイプによって横幅の標準サイズや特徴は異なります。
・片開きドア
片開きドアは、扉1枚で構成され左右のいずれか一方に開けられるタイプです。
横幅は、74cmサイズが多く見られます。人が玄関を通るには最低でも横幅57~70cmが必要といわれ、74cmあれば出入りに不便しないと考えられます。また、素材やデザインを多様なバリエーションから選べる特徴もあります。
なお、バリアフリーに対応したタイプは、多くの人が通行しやすく感じる84cmが目安のサイズです。
・親子ドア
親子ドアは、親扉・子扉と呼ばれる大小の扉が組み合わさるタイプです。
横幅の標準サイズは119cmであり、片開きタイプより開口部が広くなります。普段は親扉を開くだけで十分に通れますが、子扉も開ければベビーカーや車椅子で出入りするにも不便しません。
育児・介護の関係でリフォームによるバリアフリー化を考えているなら、このタイプはおすすめできます。
・両開きドア・引き戸
両開きドアと引き戸は、いずれも横幅の標準サイズが165cmあるタイプです。
両開きドアは同じサイズの扉が2枚組み合わさる構造であり、左右対称に玄関を開閉できます。引き戸は、戸を左右にスライドして開閉する仕組みです。どちらも、通行するスペースを広く確保できる特徴があります。
また、引き戸はベビーカーや車椅子を使いながらでも開閉しやすいため、洋風建築で導入するケースも増えています。
玄関ドアは、高さだけでなく横幅の特徴もふまえてサイズを選べば、使い勝手がよくなると期待できます。
■玄関ドアのサイズを変える方法
玄関のドアは、多くのタイプで高さ・幅のサイズが変更可能です。具体的には、欄間や袖をなくす方法があります。
・欄間・袖をなくす方法
玄関リフォームでは、ドア上部の欄間や横の袖をなくして玄関ドアの高さや幅を広げる方法が多く見られます。
欄間は、採光性や通気性を考えてドア上部に設置される建具のひとつです。ドアの横にある固定部分は袖と呼ばれ、こちらも採光のためガラスを設置するケースが一般的になっています。
上部の欄間をなくすと、開口部の高さが増します。また、横の袖部分を外せば、幅を広げるリフォームが可能です。両方とも取り除いた場合、玄関ドアのサイズは大幅に変更できるでしょう。
また玄関によっては、片開きドアから引き戸に変える方法、あるいは引き戸の種類を変えて間口を広げる選択肢もあります。
・ドア選び・費用には注意
玄関ドアのサイズを変える場合、ドア選び・費用に対する注意は大切です。
リフォームで既存のドアをサイズ変更する際、欄間をなくすと採光性・通気性は低下する可能性があります。玄関先の明るさ・風通しを保つには、採光・採風機能のあるドアを選ぶことが望まれます。
また、玄関の幅を広げるリフォームは、壁や枠部分を解体する必要から大がかりな工事になるかもしれません。予算オーバーを避けるうえで、工事費用の事前確認は重要と考えられます。
これらの点に気をつけてリフォームすれば、予算内で快適に出入りできる玄関ドアを手に入れられるでしょう。
■まとめ
玄関ドアのサイズは、玄関の通りやすさを左右する重要な要素です。十分な高さ・幅があれば、家を出入りするとき不便を感じにくくなります。ドアのサイズ変更を検討しているなら、欄間・袖をなくして高さ・幅を増やす方法はおすすめできます。