部屋の防音にはインナーサッシがおすすめ!防音性に優れた構造などをご紹介

部屋を防音する方法として、インナーサッシはおすすめです。外窓の室内側に内窓を設置すれば、屋外の騒音を弱めるだけでなく音漏れ防止にも役立つでしょう。また、インナーサッシのリフォーム工事は、通常数時間から1日程度かかる場合があります。今回は防音性が高まるインナーサッシの構造などをご紹介するので、窓をリフォームするときの参考にしてください。

■騒音の種類

日々の生活で問題となる騒音は、主に屋外から聞こえる音と室内から漏れる音の2種類です。

・屋外から聞こえる騒音

屋外から聞こえる騒音は、自動車の走行音をはじめ多岐にわたります。

自動車や電車の走行音・踏切の警報・工事の音などは、部屋に聞こえてくる騒音の代表例です。最近は、停車中のアイドリングの音や消防車のサイレンが騒音に含まれる場合もあります。

いずれも、基本的に迷惑をかける意図はありません。それでも、大きな音は不快に思われる可能性が高く、工事の前には近隣住民に騒がしくなると知らされます。また、消防車のサイレンも、最小限にとどめられるケースが増えました。

ただし、屋外の音をなくすことは難しく、部屋にいるとき周りの騒音に悩まされるとの声は多く聞かれます。

・室内から漏れる騒音

室内から漏れる音も、不快に思われる可能性がある騒音です。

騒音トラブルにつながる原因としては、テレビや楽器の音漏れが挙げられます。近隣との距離が近い場合、家族と談笑する声やペットの鳴き声が問題になるケースも見られます。

集合住宅では、入居者同士のトラブルを防ぐため、楽器の演奏やペットの飼育が不可のところは少なくありません。部屋の防音性が低いと、掃除・洗濯やシャワーの音も騒がしく聞こえるといわれています。

最近は、生活リズムが多様化しており、日中や夜間を問わず、洗濯やシャワーなどの音が周りに迷惑をかける事態が起きています。

■防音にはインナーサッシ

部屋の防音性を高めるには、1枚の窓を二重構造のインナーサッシにリフォームすると効果的です。

・ガラス交換は防音効果が低い

窓ガラスだけ交換した場合、防音効果を大幅に高めることは難しいと考えられます。

部屋のなかで多くの音が出入りする場所は、窓のすき間です。窓は経年劣化により気密性が低下すると、室内外の音が通過しやすくなります。そのため、古い窓は、ガラスだけ変えても外窓に問題があれば大きな防音効果は期待できないといわれています。

部屋の防音性を高めるうえで、窓の気密性を改善することは不可欠です。窓の気密性を向上する方法としては、すき間の少ないサッシに交換する選択肢があります。ただし、サッシを交換する作業は多くの手間がかかり、数日にわたる工事が必要です。

手早く部屋の防音性を高めたい場合、窓ガラスおよびサッシの交換は不向きと考えられます。

・防音性が高まるインナーサッシ

インナーサッシは、優れた防音性を発揮する構造が特徴的です。

建築関係で、インナーサッシは外窓に対して内側に設置された窓を指します。部屋の内側に新しい窓を追加することで、窓全体の気密性を向上できるところが大きな特徴です。

また、外窓と内窓の間には空気層が生まれ、この層が壁となり室内外の音は窓を通過しにくくなります。インナーサッシは高い気密性と空気層の働きにより音の出入りを遮るため、部屋の防音性を大きく高める方法として有効です。

なお、内窓を追加するだけであれば大がかりな作業は必要なく、1つ設置するときの工事期間は1時間ほどで済みます。

■インナーサッシの防音効果

部屋の窓をインナーサッシに変えた場合、80db前後の騒音を40dbほどに半減する効果が見込めます。

・40dbは図書館に近い静けさ

音が40dbほどの室内は、図書館に近いといわれる静けさです。

80dbは、交通量の多い道路の音量に相当します。部屋が外窓1枚のとき、屋外の音は55dbくらいに下がっていると見られています。55dbは事務所のなかと同じくらいの音量ですが、かなり気になるとの意見は珍しくありません。

窓をインナーサッシにした際、音の大きさは40dbほどに軽減されるケースが多く見られます。音が40dbの室内は図書館と大差ない環境であり、静かに感じられる可能性は高いと期待できます。

また、気密性に優れた内窓を選べば、図書館以上に静かな室内環境も実現可能です。

・JISによるランク分け

窓の遮音性に関するJISのランクは、T-1~T-4の4段階に分けられています。数字が大きいほど音を遮る性能は高く、等級は上がります。

JISの基準によれば、一般的な外窓1枚のランクはT-1です。建材関係の試験機関が測定したデータを見ると、低音域から高音域まで遮音性は低く、大きな防音効果を得るのは難しいと考えられます。

内窓を設置した場合、遮音性はJISのT-4を上回るレベルです。建材関係の試験機関が示したデータでは、内窓の防音ガラスと空気層の厚さが増すほど遮音性は高くなっています。

以上の結果をふまえた場合、外窓1枚からインナーサッシを設置すると防音効果は大幅に向上すると理解できます、

屋外の騒音や室内からの音漏れが気になるなら、インナーサッシへのリフォームで防音する方法はおすすめです。

■まとめ

外窓の内側に内窓を取り付けるインナーサッシは、気密性の高さなどにより大きな防音効果を発揮します。屋外の騒音とともに室内からの音漏れも防ぎ、図書館に近い静かな環境を実現できるでしょう。内窓を設置する工事は1時間ほどで終わるため、窓を手早くリフォームしたい場合にもおすすめと考えられます。

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