断熱窓にリフォームするメリットと注意点|利用できる補助金も解説

外気や室内の空気は、多くが窓から出入りします。そのため、窓の断熱性能を高めることは、快適な住まいの実現にとって欠かせません。

今回は、断熱窓の概要やリフォームのメリット、注意点を解説します。断熱窓のリフォームに活用できる補助金もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

■断熱窓とは?

断熱窓は、高い断熱性能を持つ窓のことです。複層ガラスやトリプルガラスなどの特殊な構造のガラスと、樹脂製のフレームなどを組み合わせることで、外気の熱や冷気の侵入を防ぎ、室内の快適性を向上させます。リフォームでは、窓ガラスのみを交換するケースもあり、手軽に断熱性能をアップできることから人気があります。

・断熱窓に使用される窓ガラスの種類

断熱窓に使用される窓ガラスには、いくつかの種類があります。それぞれの特徴について、以下の表にまとめました。

種類 特徴
複層ガラス(ペアガラス) ・2枚のガラスで構成される窓ガラス

・間の空気層(中空層)が熱の移動を抑える

・中空層に封入されるガスやスペーサーによって性能や価格が変わる

トリプルガラス ・3枚のガラスで構成される窓ガラス

・2つの中空層でより高い断熱効果を実現している

Low-E複層ガラス ・複層ガラスの内側に金属膜を貼り付けた窓ガラス

・金属膜が室内と外気における熱の移動をより軽減する

・遮熱タイプと断熱タイプが存在する

真空ガラス ・複層ガラスの中空層が真空になっている窓ガラス

・断熱性能に加えて防音性能もある

・1枚のガラスと同じくらいの厚みのためリフォームで使いやすい

■断熱窓をリフォームするメリット

断熱窓をリフォームするメリットを4つ列挙します。

・季節を問わず快適に暮らしやすくなる

断熱窓をリフォームすると、季節を問わず快適な室内環境を実現できます。断熱窓は熱や冷気の出入りを効果的に防ぐため、夏は室内の冷気が外に逃げず、冬は外気の冷気が室内に入り込みにくくなります。これにより、室内の温度を一定に保ち、夏の暑さや冬の寒さの影響を軽減できるでしょう。

・エネルギー消費の無駄を削減できる

断熱窓の設置は、無駄なエネルギー消費の削減にも役立ちます。断熱窓を設置して室内の断熱性能を高めることで、暖房や冷房の効きが良くなるためです。光熱費の削減にもつながり、家計にもメリットがあります。

・窓の結露防止につながる

断熱窓には、窓の結露を防ぐ効果もあります。結露は、外気によって冷やされた窓ガラスに、室内の暖かい空気が触れることで発生します。断熱窓によって内側のガラス面が冷えるのを防止できれば、結露が生じにくくなります。結露の発生にともなうカビやダニの繁殖、建物の劣化なども防止でき、住まいの快適性がアップするでしょう。

・ヒートショックの防止に役立つ

ヒートショックとは、温度差によって血圧が急激に変化し、体に悪影響を与える現象のことです。暖かい部屋から寒い浴室やトイレなどへ移動する冬に発生しやすい傾向があります。

断熱窓のリフォームによって室内における寒暖差を減らすことで、ヒートショックの防止に役立ちます。特に、高齢者や小さな子供がいる場合には大きなメリットです。

■断熱窓のリフォームを実施する際の注意点

断熱窓のリフォームを実施する際は、以下のポイントに注意しましょう。

・費用がかかりやすい

断熱窓のリフォームは、一般的な窓リフォームに比べて費用がかかりやすいのが特徴です。窓ガラスやフレームの種類に応じて価格は異なるため、予算と性能を考慮してリフォームプランを計画する必要があります。設置する断熱窓によっては、補助金を利用できるケースもあります。

・マンションではリフォームできないケースもある

マンションの場合、そもそもリフォームで窓を交換できない可能性があります。窓は管理規約によって共用部分とされているケースが多く、外観や建物の構造などに影響を与えることから、居住者の自由なリフォームが制限されているのが一般的です。

ただし、「窓のリフォームは完全禁止」「窓ガラスのみの交換であれば可」など、制限の内容はマンションごとに異なるため、リフォーム前に管理規約を確認しましょう。断熱窓の設置が難しい場合は、内窓を設置して断熱性能をアップさせる方法もあります。

■断熱窓のリフォームには「こどもエコすまい支援事業」の活用がおすすめ

断熱窓のリフォームで費用面が気になる場合は、「こどもエコすまい支援事業」を活用して補助金を受け取るのがおすすめです。「こどもエコすまい支援事業」とは、若者夫婦世帯や子育て世帯を対象に、特定の条件を満たしたリフォームや住宅の購入にかかる費用の一部を助成する制度を指します。

既存窓を利用した複層ガラスへの交換なども補助対象となっているため、断熱窓のリフォームの費用負担を軽減できます。ただし、補助金を受け取るには「補助額5万円以上」や「特定のメーカー、型番の窓ガラスを使用」などの条件があるため、事前に公式ホームページをご確認ください。

■まとめ

今回は、断熱窓をリフォームするメリットや注意点、おすすめの補助金制度についてお伝えしました。断熱窓のリフォームには一定の費用がかかるものの、断熱性能の向上による光熱費の削減や快適な住まいの実現を考慮すると、トータルのメリットが大きいといえます。補助金の利用も検討したうえで、既存の窓を断熱窓に交換してみてはいかがでしょうか。

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