防音効果を高めたいなら二重窓が効果的!窓の防音対策の基礎知識

防音効果を高めたいなら二重窓が効果的!窓の防音対策の基礎知識

外からの騒音に悩んでいたり、ご自身の生活音の漏れが気になっていたりする方には、二重窓の設置がおすすめです。防音性を高めるにはいくつかの方法がありますが、二重窓はもっとも効率が良く現実的な方法と言えるでしょう。以下で、その理由などについて解説します。

■二重窓には防音の効果がある?

結論から言うと、二重窓には高い防音効果が期待できます。ただし、すべての二重窓がそうとは言い切れません。ポイントになるのは、気密性の高い二重窓を選ぶことです。二重窓の防音性に関する基礎知識を解説します。

・騒音が発生する原因は窓にあり

音は空気や個体の振動によって伝わります。そのため、壁や屋根、地面などが震動すれば、それが騒音になり得るのです。なかでも、窓は音が伝わりやすい箇所であり、住宅においてはもっとも対策が必要なポイントです。

ちなみに、完全な防音のためには、窓への対策だけでは不十分です。あくまでも、現在よりも騒音を軽減する、音を外に漏らさないための対策だと考えてください。

・対策が必要なのは窓ガラスではなくサッシ

次に、具体的な窓の防音対策についても考えてみましょう。

実は、単に窓の数を増やしたり、窓ガラスを交換したりしただけでは防音性能は高まりません。その理由は、騒音はサッシのすき間から入り込んでくるものだからです。

そもそも、窓はスムーズな開閉のために、サッシとの間に戸車が設置されています。必然的にここにすき間が生まれますから、構造上、音を通しやすい状態になっているのです。

もちろん、厚みのあるガラスのほうが音は伝わりにくいので、防音効果は高くなります。

しかし、サッシのすき間対策ができていなければ、思ったような効果は得られません。そのため、防音対策の第一歩としては、サッシの密着性を高めることが重要です。

・防音のための二重窓は無意味?

続いて、二重窓の防音効果についても触れていきます。

サッシの密着性を高めることは、防音効果を高めることにつながります。

しかし、完全にすき間を埋めてしまうと、窓の開閉ができなくなってしまうため生活に不自由が生まれるでしょう。そこで二重窓の出番です。

現在の窓のサッシに対策をすることもできますが、より効果を高められる方法は二重窓の設置です。これは、既存の窓とサッシから伝わる音を、新たに設置する二重窓で受け止められるというのが大きな理由です。なお、窓の数が増えるから音が伝わりにくくなるというよりは、気密性の高い窓が追加されることで、防音効果が高まるとお考えください。

・二重窓による防音対策はコスト的にも優秀

二重窓の設置にはある程度のコストがかかります。

しかし、実は既存の窓の気密性を高める工事のほうが、場合によっては高額になる可能性があるのでご注意ください。

一般的な窓は、外壁のなかにサッシ枠が取り付けられています。これを取り外し、別の物に取り替えるのは容易ではありません。場合によっては外壁の切削といった工事が必要になるため、期間も長くかかります。

一方、二重窓の設置は長くても数時間で完了します。施工費がかなり安く済むので、防音対策の費用を抑えられるのです。何より、二重窓のほうが防音効果は高いので、コストパフォーマンスで考えても優秀といえるでしょう。

■より防音効果を高める防音ガラス

サッシの密着性を高めた上で、より高い防音性能を目指すのであれば、防音ガラスへの交換も検討してみましょう。

これは、2枚のガラスを貼り合わせたタイプのもので、音を吸収する特殊な中間膜が使われています。もしくは、2枚のガラスの中空層が真空状態になっている真空ガラスも防音効果を高めてくれます。

なお、前述のとおり防音ガラスへの交換だけは、そこまで大きな効果を得られない可能性があります。もしもリフォームで現在の騒音問題を解決したいのであれば、二重窓を含めた工事を検討されることをおすすめします。

■手軽にできる二重窓以外の騒音対策

最後に、ご自身でも試せる安価で手軽な防音対策グッズについても簡単にご紹介します。

ホームセンターなどで購入できる防音テープは、すき間を埋めて騒音をカットできる商品です。前述のとおり、音が漏れるのはサッシのすき間ですから、仕組みとしては理にかなっています。ただし、テープを貼り付けると窓の開閉がしにくくなる、もしくはできなくなってしまうおそれがあるので、導入には注意が必要です。

次に、防音カーテンです。生地に音を遮る特殊加工が施されており、ある程度の防音効果が期待できます。ただし、どうしてもすき間はできてしまいますし、日中はカーテンを開けることも多いため、あくまで防音対策の追加アイテムと考えるのがよいでしょう。

最後は吸音シート・パネルです。防音素材として知られるグラスウールやポリエチレンなどで作られた製品で、通常は壁に貼り付けて使います。窓にも利用できますが、この場合には採光性や通気性が失われるのが難点。また、すき間を塞ぐわけではないので、用途としては薄い窓ガラスの補強のイメージです。

■まとめ

今回は窓の防音対策として、二重窓を中心に基礎知識をご紹介しました。本文でも触れた通り、騒音を抑えるもっとも効果的で現実的な方法は二重窓の設置です。もちろん、より防音性を高めたいのであれば、ガラスの交換や防音グッズの導入も必要になりますが、まずは二重窓からはじめるのがおすすめです。

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