ピッキングに強い鍵はどれ?玄関のピッキング対策

ピッキングによる空き巣被害を防ぐには、鍵の交換がもっとも有効です。ディンプルキーやロータリーディスクシリンダーなど、防犯性の高い鍵に交換し、ピッキング対策を行いましょう。今回は、ピッキングに強い鍵の種類と特徴をご紹介します。より防犯性を高める補助錠についてもお話しますので、ぜひ参考にしてください。

■古いタイプの鍵はピッキングに狙われやすい

空き巣の常套手口であるピッキング。ピッキングとは、特殊な工具を鍵穴に差し入れ、鍵シリンダー部分を操作して扉を開ける解錠技術です。年々被害件数は減少しているものの、手口そのものが悪質化しており、警察も手を焼いている現状にあります。

鍵にはさまざま種類があり、その構造・仕様は異なります。過去の傾向をみると、防犯性の低い鍵シリンダーを採用する古いタイプの鍵は、ピッキング被害に遭いやすいことがわかりました。

特に狙われやすいのが、以下4種類の鍵です。

  • ディスクシリンダー型:鍵穴が「く」の字型の鍵
  • インテグラル鍵:ドアノブに鍵穴がついている鍵
  • 円筒鍵:内側からボタンを押して施錠する鍵

現状、もっとも一般的なのはディスクシリンダー型。日本国内における全世帯の5割以上がディスクシリンダー型の鍵がついた住宅に住んでいます。いずれもピッキング犯が得意とする「開けやすい鍵」に該当。解錠技術に長けた空き巣犯にかかれば、ものの数秒〜数十秒で突破される危険性があります。

■ピッキングに強い鍵タイプ

ピッキング対策におすすめの鍵は、次の通りです。どれも防犯性が高く、簡単には解錠されない構造を採用しています。

ディンプルキー

ディンプルキーとは、表面に複数の “くぼみ”がついた鍵のこと。2000年代前半にピッキング被害が増加した際、その防犯性の高さから急速に普及しました。通常のシリンダー錠に比べて複雑な構造で、解錠の配列パターンは1000億通り以上あるとされます。

一般的な鍵は、ピンとよばれる部品が錠内の上下にあります。ピンと差し込んだ鍵の形が一致することで、はじめて解錠できる仕組みです。一方のディンプルキーは、錠内の上下や左右、斜めに複数のピンを設けることで、ピッキングの難易度を高めています。

また、鍵の本体に「ドリリング防止板」という金属板が入っているため、電動ドリルなどで鍵を壊す“破壊解錠”も防ぎます。

ロータリーディスクシリンダー

ロータリーディスクシリンダーは、従来のディスクシリンダー型を改良し、防犯性を高めた鍵です。鍵を差し込むと内部のタンブラーが回る構造で、ロッキングバーという部品が回転を制御します。仮に特殊工具や間違った鍵を差し込むと、タンブラーがロックされる仕組みとなっており、解錠には相当な時間がかかります。

また、従来のディスクシリンダーとは、鍵穴の方向に違いがあります。ロータリーディスクシリンダーは鍵穴が横向きで、鍵を差し込む方向も決まっています。ディスクシリンダーは縦向きの鍵穴ですので、一目でみわけられるでしょう。

■カードキーや暗証番号ロック スマートロックなどもピッキングに強い

強力なピッキング対策として近年注目されているのが、「電子錠(電子ロック)」です。カードキーや暗証番号を用いて解錠する仕組みで、鍵穴がなく、ピッキングの心配もありません。

電子錠は、「リモコン・カード型」「暗証番号型」「指紋認証型」「タッチキー型」の4種類に大別されます。比較的普及率が高いのは、リモコン・カード型および暗証番号型です。企業オフィスや賃貸マンション、一戸建て向けなど、さまざまな製品が販売されています。

IoT(Internet of Things)技術が発達した昨今において、スマートフォンで家の鍵を開け閉めする「スマートロック」も人気です。スマートロックは、電子機器にスマートフォンを近づけるだけで、家の鍵を開け閉めできる最新の電子錠。時間経過で自動的に鍵が閉まるオートロック機能など、防犯性を高める機能が多数搭載されています。

■補助錠で二重にロックする

「ピックキング対策が十分か心配・・・」。そんな方は、鍵の交換に加えて「補助錠」を設置しましょう。補助錠は、ドアの高い位置に取り付けるのが有効。強固な二重ロックにより、自宅をピッキング被害から守ります。

補助錠の種類は多彩で、シンプルなディンプルキータイプやダイヤル式、暗証番号型のキーレスタイプなどがあります。高性能な製品ほど防犯性は向上しますが、その分だけ設置費用がかさむので注意しましょう。ただ、補助錠は自宅を守る“最後の砦”のような存在。できるだけ高性能なものを設置したいところです。

■まとめ

被害件数は減少しつつも、中々後を絶たない空き巣被害。その手口は年々巧妙化しており、通常の戸締まりだけでは自宅を守り切れません。ピッキング対策の基本は、犯人が嫌がる「解錠しにくい鍵・解錠に時間がかかる鍵」を設置すること。未だ古いタイプの鍵を使っている方は、早い段階で防犯性の高い鍵に交換することをおすすめします。

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