屋内に入ってくる紫外線は窓ガラスでカット!
部屋の陽当たりがよすぎるあまり、夏はいつも強い日差しに悩まされる・・・。そんなことでお困りの際は、日差しを有効に遮蔽する性能を持った窓ガラスへの交換がおすすめです。後ほどご説明する「Low-e複層ガラス」には、遮熱性能だけでなく高い断熱性能もあわせ持ちます。夏冬通して快適な居住空間をもたらしてくれるでしょう。
■紫外線の侵入率は窓ガラスの性能で決まる
冬の厳しい寒さにもかかわらず、日差しがよく入る部屋のなかはポカポカと暖かいことがあります。それはもう暖房を入れなくてもよいくらいの過ごしやすさです。私たちの住まいはそれほど太陽エネルギーの影響を受けるわけですが、これが夏になれば、まったく反対の現象に悩まされることになります。
冬だからこそ心地よく感じる太陽の熱も、うって変わって夏は蒸し風呂のような暑さに様変わり。屋内にいても日差しは外壁や窓、屋根、床とあらゆる建材を通して侵入してきます。なかでも日差しをもっともよく通す部分が「窓」で、全体の70%を占めるほど。一般的な性能の窓ガラスは日差しを40%程度しかカットできないため、室内の温度は容赦なく上がります。さらに断熱性が低い住宅だと熱を帯びた外気を上手く遮断できません。
屋内に進入する紫外線の多くは窓を通して入ってきます。性能の劣る窓だとまともに紫外線を浴びることにもなります。であれば、窓ガラスの性能にこだわる対策こそが、夏の日差しを封じ込める有効かつ最良の手段。これひとつあるだけで、室内の暑苦しさ解消はもちろん、壁のシミや肌の日焼けといった日差しがもたらす害を軽減できるのです。屋内に入ってくる夏の日差しにお悩みの際は、窓のリフォームもぜひ検討案に入れてみてください。
■暑さ対策に強い窓ガラス「Low-e複層ガラス」
窓ガラスのなかには、日差しに強い種類もあります。代表的なものが、「Low-e複層ガラス」です。2枚重ねのガラスの間に空気層を形成し、ガラスに特殊な金属膜層をコーティングさせたつくりで、商品によっては最大80%の日差しカット率を誇ります。
《Low-e複層ガラスのメリット》
- 日差しを遮断し、室内の温度上昇を防ぐ
- 断熱性能もあり、冬は暖房の温風を閉じ込める効果
- ガラスが透明なので、室内を薄暗くすることなく日差しを抑えられる
Low-e複層ガラスには「遮熱タイプ」と「断熱タイプ」がある
Low-e複層ガラスの外側には、遮熱効果のある「Low-e金属膜」がコーティングされており、これが熱と紫外線の侵入を抑えてくれます。容赦なく西日が入ってくる部屋や、日中の照り付けが厳しい部屋にこのタイプの窓ガラスがあるとだいぶ暑さが緩和されます。
Low-e複層ガラスの特性としてもう一点挙げられるのが、高い断熱性能です。日差しをはじくLow-e金属膜は室外側のガラスにコーティングされているものですが、この機能を内側にも付加することで暖かい空気を室内で環流させることができます。この高断熱性能タイプは真冬の寒さに悩まされるお部屋ほど効力を発揮するといえるでしょう。
トリプルガラスのタイプも
Low-e複層ガラスには、3枚のガラスを重ね合わせたトリプルタイプも存在します。外側のガラスに、遮熱性能の高い金属膜をコーティングする仕組みは変わりません。日差しをブロックする壁が3枚にわたることから、日差しをはねのける力もそれだけ増加します。断熱性能も備えており、真冬の寒さにも一定の効果を発揮。一年を通して快適な空間をつくる万能製品といえるでしょう。
■窓ガラス交換の費用は?業者はどのように選ぶ?
Low-e複層ガラスは高性能タイプに属し、なおかつガラスが2枚重なった複層タイプなので、一般的なフロートガラスの窓より高額となります。ただし、国や自治体の補助金制度の対象となることが多いため、補助金制度を有効に活用することで費用を抑えることができます。
Low-e複層ガラスの費用は、1平方メートルあたり5万円前後。安い種のなかには2万円前後で交換できるタイプもあります。費用は製品グレードやオプションの有無、施工状況などによって異なるため、事前の見積もりで詳細を把握することが大切です。
また、本体価格とは別に施工費用がかかります。これはガラス交換の作業に発生する費用です。業者によっては、出張料や見積もり料を請求するところもあります。見積もりの確認では、総額と合わせ項目ごとの個別チェックも欠かせません。
このように、業者によって高い安いが分かれるところも費用の難しさです。高すぎる業者、不透明な費用を請求する業者への依頼を避けるためにも、相見積もりをとって比較したうえで、業者を選別するとよいでしょう。手頃な業者がなかなか見つからないときは、マドプロで地元の優良なお店を掲載していますので、お気軽にご連絡ください。
■まとめ
毎年のごとく日差しに悩まされている方は、Low-e複層ガラスへの交換リフォームをご検討ください。日差しを確実に軽減させるので、暑くなり過ぎない程度の室内環境を維持できます。肌や建具、壁のクロスをも守ってくれる頼もしい製品です。一般的な窓ガラス交換より高めとなる傾向なので、どの業者が一番手頃か見通しをつけておくことも大切。相見積もりをとって比較すれば、お得に依頼できる業者も見つけやすくなるでしょう。