部屋のサッシは樹脂製タイプを設置して断熱性を向上!

部屋のサッシは、樹脂製のタイプを設置すると、室内の断熱性・気密性を高めるのに効果的です。ただし、アルミサッシより紫外線に弱い傾向があるため、気をつける必要があるでしょう。そこで今回は、樹脂サッシの特徴などをふまえ、主なメリットや注意したい問題点・対策方法をご紹介します。

■樹脂サッシの特徴・普及率

樹脂サッシは、サッシの枠材に樹脂が用いられているタイプのサッシ窓です。近年、欧米を中心に普及率が高まっています。

・樹脂サッシの特徴

樹脂を素材とするサッシは、断熱性と気密性の高さが大きな特徴です。

そもそも樹脂は、熱が伝わりにくい素材として知られています。実際の熱伝導率は、アルミの約1000分の1といわれています。この特徴から、フライパンの取っ手をはじめ、樹脂が素材に使われている日用品は少なくありません。

樹脂素材の優れた断熱性と気密性は、サッシにも活かされています。アルミ素材と比較した場合、樹脂サッシの断熱性能の高さは、アルミサッシの約2.6倍であったとの結果が得られています。

そのため、リフォームで樹脂サッシを導入すれば、部屋の断熱性・気密性は向上すると期待できるでしょう。

・国内外の普及率

樹脂サッシは、現在、国内外の寒冷地を中心として広く使われている状況です。

もともと樹脂製のサッシは、ドイツで製造が始まりました、主な目的は、寒さに強いサッシの開発です。ドイツ生まれの樹脂サッシは、寒冷地域で快適に暮らせる室内環境を実現し、北欧や北米に広まっていきました。

最近のデータを見ると、海外の普及率は、ドイツ・フランス・イギリスやアメリカで60~69%です。また、国内に目を向けると、北海道90%・北東北50%と比較的高い普及率になっています。

部屋に樹脂サッシを設置すれば寒い冬場も快適に過ごしやすくなるため、本州でも注目され始めています。

■樹脂サッシがもたらすメリット

樹脂サッシがもたらす大きなメリットは、優れた断熱性・気密性により適度な室温を保ちやすくなるところです。

・室内を適温に保ちやすい

室温の保ちやすさは、樹脂サッシに期待される代表的なメリットです。

これまで国内では、軽量で加工しやすいアルミが、サッシの素材として広く使われていました。軽いサッシは、動かしやすさが主なメリットに挙げられます。ただし、熱が伝わりやすく、断熱性の低さが難点になっていました。

それに対し、サッシの枠部分に熱が伝わりにくい樹脂を用いた場合、部屋の断熱性は向上することが期待できます。冬に暖房を使用したとき、温められた熱は外へ移動しにくくなり、室内は快適な温度を保ちやすくなるでしょう。

部屋のサッシが古くなり室温を維持しにくい場合、樹脂サッシに交換すれば、断熱性は向上することが見込めます。

・省エネにもつながる

樹脂サッシの設置は、省エネにつながる点も大きなメリットです。

昨今、天然資源の枯渇を懸念する声が、世界規模で高まっています。貴重な地球資源を節約するため、日本を含む多くの国々は、さまざまな方法で省エネ対策を進めています。

そんな状況のもと、樹脂サッシは、断熱性の高さにより暖房効率が上がる設備としても注目され始めました。冬場に室温が保ちやすくなり、少しでも暖房を使わずに済めば、電力を節約できるためです。

また、樹脂サッシを設置して暖房の使用量を減らせれば、電気代も抑えられると期待されています。

■樹脂サッシの問題点・対策

樹脂サッシの大きな問題点は、紫外線の影響を受けやすいところです。ただし、脆弱なわけではなく、普通に過ごしているだけでは、特別問題は起こりにくいです。

・紫外線に弱い

紫外線に対する弱さは、樹脂を用いたサッシに見られる主なデメリットです。

基本的に樹脂は、アルミに比べると紫外線に弱い性質があります。

ただし、洗濯ばさみなどに使われている樹脂はポリプロピレンやポリエチレンという材料が使われているのに対し、樹脂サッシには塩化ビニルという材料が使われています。

塩化ビニルは配管のパイプに使われるような材料で耐久性に優れています。

通常、耐用年数は30~50年といわれていますが、長く使っているとなんらかの不具合が出てくるものですのでこまめにお手入れをしながら使っていきましょう。

・変色トラブルへの対策

変色トラブルを対策する場合、色選びを工夫すると効果的です。

色選びでは、紫外線が吸収されにくい色を選択すると、変色トラブルを防ぐのに有効です。白色は光を反射する性質があり変色しにくいため、樹脂サッシに適していると考えられます。

また、紫外線による劣化が進んだ場合、サッシ専用の塗料で表面を塗り直す方法もあります。この方法は専門的な知識・技術を要しますが、経験豊富な専門業者に塗装してもらえば安心です。

これらの工夫で変色に対策すれば、樹脂サッシを良好な状態で長く使い続けられるでしょう。

■まとめ

樹脂を素材に用いたサッシは、断熱性・気密性の高さが特徴的です。部屋に設置すれば、寒い冬場も暖房効率はよくなり、電気の節約につながると期待できます。そのため、断熱性の向上や省エネを考えて部屋をリフォームするなら、樹脂サッシの導入はおすすめです。

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