サッシを修繕するとき知っておきたい塗装のタイミングや手順をご紹介!
サッシの傷みが気になるときは、塗装し直して見た目を改善する方法があります。
また、素材によっては、再塗装により防水性や耐久性の向上も見込めます。
ただし、アルミなどは塗装しにくいため、DIYは失敗するリスクが小さくありません。予算的に問題なければ、専門業者に頼むのが得策でしょう。
そこで今回は、サッシを塗装するタイミングについて解説するとともに、
実際の手順や注意点をご紹介します。
■サッシを塗装するタイミング
サッシを塗装するのに適したタイミングは、経年劣化が目立ち始めたときです。
ただし、素材の種類によって、具体的に塗装が望まれる症状は変わってきます。
・アルミ製サッシ
サッシがアルミ製の場合、表面に白い斑点が現れてきたタイミングで塗装するとよいでしょう。
アルミサッシの表面に現れる白い斑点は、
アルミ素材が空気中の酸素と結合することで生じるサビの一種です。
通常の汚れではなく掃除しても落ちないため、
見た目がよくなければ、塗装で目隠しする必要があります。
また、サッシは直射日光を浴び続けるとひび割れる場合もあり、
一時的に補修する方法としても塗装は効果的です。
・樹脂製サッシ
樹脂製サッシは、チョーキングが出てきたとき、塗装による補修が望まれます。
チョーキングは、サッシの表面が白い粉を吹く劣化現象です。
樹脂素材は紫外線によるダメージを受けやすく、
劣化が進むと表面に白い粉が出てきます。
また、紫外線の影響で、色あせも起こりがちです。
サッシを開閉したとき手に白い粉がつく、また色あせが目立つときは、
そのまま放置せず塗装したほうがよいと考えられます。
・木製サッシ
サッシが木製であれば、ひび割れや色あせが起き始めたら、
塗装の望まれるタイミングです。
木材は水分を吸収しやすく、湿度の変化により伸縮を繰り返すうちに、
ひび割れが発生します。
また、直射日光を長く受けていると、
経年劣化で色あせや黒ずみが出てくるケースは少なくありません。
そのため、木材を保護するには、
定期的に塗装してメンテナンスする必要があるといわれています。
■塗装方法の基本的な手順
サッシの枠を塗装する手順は、
基本的にサッシ周辺の養生・下地の調整・下塗り・中塗り・上塗りの流れです。
・サッシ周辺の養生
サッシの枠部分を塗装するときは、
周りに塗料がつかないように、まず養生する必要があります。
サッシ周辺の養生で事前に用意しておくアイテムは、テープやシートです。
これらを窓ガラスや壁に貼ってから塗装作業を始めれば、
塗料が周りにつく事態を防ぎやすくなります。
・下地の調整
下地の調整は、あらかじめ塗装面をきれいに整える工程です。
通常、サッシ枠の表面には、ホコリや油脂が付着しています。
枠の表面を清掃せずに塗装すると、さまざまな汚れが塗料と一緒に残ってしまいます。また、古い塗膜を除去しなければ、新しい塗料は上手く枠材に馴染まないでしょう。
そのため、サッシ枠を塗装する前にはサンドペーパーなどで表面部分を磨き、
汚れや古い塗膜を落とす必要があります。
・下塗り・中塗り・上塗り
サッシ枠の表面をきれいに磨いた後は、実際に枠部分を塗装します。
最初の下塗りは、中塗り・上塗りで使う塗料の密着をよくするための作業です。
ここでは、防虫防腐着色塗料を使用します。
下塗りの塗料が十分に乾いたら、中塗り・上塗りに移ります。
中塗り・上塗りでは、サッシ枠の素材に合った塗料を使うことが大切です。
適切な種類を選べば、塗料は上手く素材に付着し、
高い防水性や耐久性を発揮すると期待できます。
中塗り・上塗りまで済ませ養生テープ・シートを外せば、
サッシ枠の基本的な塗装作業は完了です。
■サッシを塗装するときの注意点
実際にサッシ枠を塗装するときは、
劣化症状の進み具合や塗装の可否について注意が必要です。
・劣化症状の進み具合
サッシ枠の塗装は、軽度の劣化を目隠しするのに効果的です。
アルミサッシの白いサビや樹脂製サッシのチョーキングが部分的であれば、
枠の表面を塗り直すだけで見た目はよくなると期待できます。
木製サッシも、ひび割れが小さいうちなら、
再塗装により防水性や耐久性は回復できるでしょう。
ただし、一般的なサッシ用塗料は、耐用年数は5~10年くらいです。
経年劣化が進んだ古い塗膜は、剝がれてくる可能性があります。
さらに、劣化症状が激しい場合、
塗装しても高いメンテナンス効果は期待できないと考えられます。
そのため、サッシ枠の劣化が深刻になってきたときは、
塗り直すよりサッシを交換したほうがトラブルを防ぐのに効果的です。
・塗装の可否
サッシ枠は、専用の塗料を使えば、再塗装が可能です。
かつて、「アルミサッシは塗り直せない」との考え方が一般的でした。
最近は、サッシ用の塗料が開発され、
アルミ製にとどまらずサッシ枠の塗り替えは可能になっています。
ただし、アルミ製・樹脂製を筆頭に、サッシ枠の塗装作業は簡単ではありません。
専門知識やスキルがないと、専用の塗料を使っても上手く塗れないためです。
サッシ枠の塗装は技術的に難しく、DIYには不向きとの声も聞かれます。
そのため、サッシ枠の塗装で失敗を避けるなら、
確かな技術力のある専門業者に頼むのがおすすめと考えられます。
■まとめ
サッシの枠は、劣化症状が出てきたら塗装するのが適切なタイミングです。
経年劣化が進んでいる場合、再塗装でなくサッシ交換を検討するとよいでしょう。
また、サッシ枠の塗装は簡単でないため、
実際の塗装作業は専門業者に依頼することをおすすめします。