リフォームで部屋に室内窓を設置するときはデメリットに注意！

■室内窓の役割・主な種類

室内窓は、それぞれの部屋の間にある壁に設置される窓です。
部屋同士をつなぐ構造により、さまざまな役割を果たします。

・基本的な役割

室内窓の基本的な役割は、採光性や通風性の向上です。

家の部屋は、立地や間取りの関係で外壁に窓をつけられないケースがあります。
その場合、室内窓を設置すると、外窓のある周りの部屋から日光や風を取り込めるようになります。

また、家族同士のコミュニケーション促進も、
室内窓に求められる大切な役割のひとつです。
個室にいるときも家族と会話しやすくする目的で、
各部屋を仕切る壁に窓を設けるケースは少なくありません。

他には、部屋をオシャレに見せたいとき、
インテリアの一部として取り付ける場合もあります。

・主な種類

室内窓の種類は、大別すれば固定式と開閉式の2つです。
さらに開閉式は、窓の開け方により、引き違い窓や上げ下げ窓に分けられます。

固定式は、窓の開閉機能がないタイプです。
部屋の採光性向上が目的のとき、
またインテリアとして設置する場合は窓を開ける必要がなく、
見た目のよいFIX窓を取り付けるケースが見られます。

開閉式は、窓が開けられる種類です。引き違い窓は窓部分が左右にスライドし、
上げ下げ窓は上下方向に動くタイプを指します。
他には、回転させると開閉できる回転窓などもあります。

それぞれ使い勝手や見た目の印象が異なり、
どの種類を設置するかはニーズや好みに応じて選択できます。

■室内窓のメリット・デメリット

室内窓は、部屋の開放感が増すとともに換気しやすくなるところが大きなメリットです。
ただし、壁面のスペースが狭まるなどのデメリットもあります。

・期待できるメリット

部屋の開放感が増す点は、室内窓の設置により期待できる主なメリットです。

室内全体が壁に囲まれていても、壁面に窓があると、視線は遮られなくなります。
窓を通して視界が広がれば、開放感は増すと期待できます。
そのため、室内窓は、室内空間に広々とした印象を与えるのに効果的です。

また、開閉式の室内窓は、壁に囲まれた部屋を換気するとき役立ちます。
外窓でなくても窓を開けて風の通り道を確保できれば、
室内に空気はこもらず風通しはよくなると見込めます。

さらに、部屋の採光性が向上すれば、室内が明るくなるメリットもあります。

・注意したいデメリット

室内窓について注意したいデメリットは、壁面が狭くなるところです。

部屋の壁に室内窓を設置した場合、
それだけ壁面として活用できるスペースは減少します。
窓の採光性や通風性を確保する必要から、
手前に大きな家具を置くのは難しくなるでしょう。

また、室内窓には、個室のプライバシーを守りにくい難点も伴います。
室内の様子は隣の部屋から見える可能性があり、
周囲の音や匂いが漏れてくると指摘する声も聞かれます。

他には熱が出入りしやすくなり冷暖房の効果が下がるリスクもあり、
気をつける必要があるといわれています。

■リフォームのポイント

リフォームで室内窓を設置する場合、
ニーズの明確化や窓枠・ガラスの選び方は大切なポイントです

・ニーズの明確化

部屋に室内窓を設置するうえで、ニーズの明確化は重要です。

部屋の暗さに不便を感じているときは、
採光性の向上が、室内窓を設置する主なニーズになると考えられます。
その場合、開閉機能のないFIX窓を選んでも、差し支えないでしょう。

一方、空気がこもりやすく通風性・換気効率を高めたい場合、窓が開かないと困ります。
このニーズを満たすには、引き違い窓など開閉可能なタイプを設置する必要があります。

室内窓を設置する目的が曖昧になっていると失敗しやすいため、
ニーズは明確にしておくことが大切です。

・窓枠・ガラス選び

室内窓の性能を高めるには、窓枠・ガラス選びも注目したいポイントになります。

窓枠は、素材によって耐久性や雰囲気が変わります。
アルミ製は強度があり、木製は自然素材の温かみが特徴的です。
そのため、窓枠の素材は、使い勝手を考えつつ部屋の雰囲気に合わせて選ぶことをおすすめします。

窓ガラスも、用途やデザイン性を考慮して選ぶのがポイントです。
採光性を重視する場合、透明ガラスが適しています。
一方、表面に凹凸のあるタイプは室内が周りから見えにくくなるため、
プライバシーを守るのに有効です。

リフォームでニーズや部屋の雰囲気に合った室内窓を設置すれば、
壁に囲まれた部屋も自分好みの空間に演出できるでしょう。

なお、室内窓のリフォーム費用は、10万円ほどからが相場とされる価格です。
窓のサイズや性能に応じて実際の値段は変わってくるため、
どの種類を設置するかは予算もふまえて検討することをおすすめします。

■まとめ

室内窓は、部屋の仕切り壁に設置する窓であり、
基本的な種類は固定式と開閉式の2つです。
採光性や通風性を向上するのに役立ち、
視界が広がり開放感を得られるメリットも期待できます。

ただし、壁面に窓があると、家具のレイアウトなどに苦労するかもしれません。
そのため、リフォームで室内窓を設置するときは、
メリットとデメリットに目を向けることが大切になります。