みなさん内窓ってご存知ですか?
内窓は、今付いている窓のお部屋側に新しく窓を取り付けるリフォーム商品です。
「二重窓」と呼ばれる場合もありますね。
ペアガラスと混同されていらっしゃる方もいますが、全くの別物です。
ペアガラスはガラスのみが二重になっているものですが、内窓リフォームでは、窓自体が二つになります。
内窓リフォームの主な効果は以下の3つです
①防音効果
②断熱効果
③結露抑制効果
■断熱効果とは
熱が移動するのを抑える効果です。
断熱効果が高いと「冬、お部屋の暖かさが外に逃げるのを防ぐ」「夏、外の暑さが入ってくるのを防ぐ」 等の効果が期待できます。
「冬、お部屋や窓際が寒い」「夏、冷房を付けてもなかなか冷えない」
「エアコン代や暖房費を節約したい」という方におすすめです。
気密性の高い構造+熱を通しにくい素材で作られた内窓を取り付けることによって、防音・断熱性能がアップします。
ガラスだけを交換するリフォーム方法だと、窓サッシの隙間からは音が漏れてしまいますが、内窓なら気密性の高い窓を新しく取り付けるので、サッシの隙間からの音漏れも抑えることが可能です。
また、元々の窓と内窓との間に出来る空気層によって、外気温の影響を受けにくくし、結露の発生も抑えます。
それでは、具体的なデータを見てみましょう!
【 遮音性 T-4等級 】※1
上記の等級は、JIS規格で定められているサッシの遮音性能(防音性能)を示す数値です。
図のように、4段階に分かれており、数字が大きければ大きいほど防音効果も高くなます。T-4は最も防音効果の高い等級です。
ところで、T-4と言われてもどれぐらいの防音効果なのか、いまいちピンとこないですよね。
一般的に、T-4等級の防音効果の目安としては、「交差点の騒音(80dB)」が、「静かな公園(40dB)」程度に軽減されるといわれています。
ただし、音の感じ方は個人差によるものが大きいのであくまで参考としてくださいね。
ちなみに、国内の主要メーカーの内窓であれば、ほとんどがT-4※1等級の性能を持っています。
等級は、最大T-4までですが、防音効果のあるガラスと組み合わせることで、より高い効果を得ることが出来ます。
高い防音効果を求めている方は、内窓に使うガラスも防音効果の高いものにすることが重要です!
最適なガラスの種類については、「9. 目的別! 内窓に使うおすすめのガラスはコレ! 」で詳しく説明しているので、そちらのページをご覧ください!
※1 等級は、サッシによって異なる場合があります。それぞれの性能・試験値の条件等に関しては各メーカーにお問合せ下さい。
ちなみに、音の種類(低い音や高い音)によっても防音効果は異なってきます。これが防音の難しいところですね。
下記動画では、内窓の防音効果を試しているので、参考にしてみて下さいね。
■内窓の防音効果比較(夫婦喧嘩の声)
■内窓の防音効果比較(ピアノの音)
【 断熱性 H-4等級(一枚ガラスの場合) 】
【 断熱性 H-5等級(ペアガラスの場合) 】
断熱効果に関しては、内窓の性能の他に、使用するガラスの種類によっても等級が異なってくるので一概には言えません。
そのため、今回は㈱LIXIL製の「インプラス」に一枚ガラス・ペアガラスを使用した場合の等級を記載しています。
断熱性は、6段階に分かれており、こちらも数字が大きいほど断熱効果が高いです。
効果は、下記の表面温度の比較画像を参考にしてください。
こちらも組み合わせるガラスの種類によって断熱効果が異なってきます。詳細は、「9. 目的別! 内窓に使うおすすめのガラスはコレ! 」のページを参考にしてください!
窓をまるごと新設するので、ガラスだけを交換するリフォームに比べ、高い防音効果が期待できます。
外気温の影響を受けにくくなるため、お部屋の寒さや暑さを軽減します。また、内窓を付けた場合の年間の暖冷房費は、16,670円※2の節約に。一度取り付ければ、光熱費がずっとお得になります。
※2 LIXIL試験地による。
シミュレーション地区:東京 「外窓のみ」と、「外窓+㈱LIXIL製インプラス(複層ガラス)」との比較。お住まいの地域のシミュレーションや、くわしい算出条件は、㈱LIXILホームページをご覧ください。
結露の発生を抑えるので、窓拭きの手間がかかりにくくなります。また、結露によるカビやダニの発生を防ぐので家族の健康も守ります。
※内窓を取り付けることで、外窓の結露も抑制することが出来ますが、お部屋の状況によっては内窓を取り付けても外のサッシが結露してしまうことがあります。
工事時間は、現場状況によっても異なりますが、目安としては1窓あたり約1時間です。壁を壊したりする大掛かりな工事は不要で、お家にいながらでもリフォームすることが出来ます。
今までの窓とは違う色の内窓をつけると、お部屋全体の雰囲気がガラッと変わります。
白い内窓をつけると部屋の雰囲気がパッと明るくなったり、ダークな色の内窓をつけると部屋全体が引き締まったシックな雰囲気になります。
部屋に対する窓の面積は意外と大きいので、内窓の色がパッと目に入ってきます。
お部屋の雰囲気が良くなり、ビックリ&喜ばれる方が多いです。
開閉が二度必要になる
窓が二重になるので、開閉の手間が増えます。開閉の頻度が多い場所・よく出入りする場所の場合は注意が必要です。
掃除に手間がかかる
手前に内窓がきてしまうので、元々付いていた窓の掃除がしにくくなる場合があります。
熱割れをする場合がある
今付いている窓の内側に、内窓を設置するための十分な奥行がない場合、ふかし枠と呼ばれる枠を室内側に付け足す必要があります。元々の窓枠よりも室内側に出っ張ってしまうので、見た目や使い勝手が変わってしまいます。また、窓の近くに収納棚などがある場合干渉してしまうこともあるので注意が必要です。
ちなみに設置に必要な奥行は、㈱LIXIL製インプラスの引違い窓の場合で7cmですが、設置する内窓のメーカーによっても必要な奥行は異なります。ふかし枠が必要かどうかは、プロの方が採寸時に判断してくれますのでご安心ください。
クレセント(錠)が内窓に干渉する場合がある
テラスタイプの窓(自分の背より高い窓)や、クレセントの柄が長い場合、解錠しようとした時に内窓に当たってしまう場合があります。
こういった場合には、内窓を片側に完全に寄せないと、外窓の鍵を開けることが出来なくなります。
カーテンが付いている場合の注意点
窓枠にカーテン等が付いている状態で設置すると、サッシとカーテンの隙間が狭くなるため、結露が発生した場合にカーテンに結露が付着しやすくなる場合があります。
カーテンと干渉してしまう場合、カーテンレールの位置を移動したり、別のタイプのカーテンレールに変更する等の対応になるので、設置してくれる業者の方と相談のうえ、リフォームを行ってください。
内窓の種類は主に以下の4種です。
引違い窓
左右にスライドさせる一般的な窓です。
FIX窓
「はめ殺し窓」や、「ピクチャーウインドウ」等とも呼ばれる、開閉の出来ないタイプの窓です。
開き窓
室内側に開くタイプの窓です。
テラスドア
主にベランダやバルコニーに出るために使われるドアです。
以下のような種類の窓には内窓の取り付けが出来ないので注意してください。
内倒し、内開き窓
室内側に開閉するタイプの窓です。
回転窓
換気扇やクーラー等何かが付いている窓
上げ下げ窓
清掃時に内倒しにするタイプの窓も、内窓を付けると倒せなくなってしまうのでNGです
天窓
垂直の壁以外に設置されている窓
内窓を取り付けるのに十分なスペースがない場所
・出入りの多い窓
人の出入りや開け閉めの多い窓は、開閉が倍になってしまうので、二回開けることを手間に感じる場合はあまりおすすめ出来ません。
・浴室
メーカーによっては芯材に鉄を使用しているものがあるため、錆びる恐れがあり使用出来ません。ただし、㈱LIXIL製の「インプラス」など、浴室専用商品を揃えているメーカーもあります。浴室用の内窓であれば、ヒートショック対策にも効果的なのでおすすめです!
リビング等の滞在時間の多い場所への使用はおすすめです! 滞在時間が長い場所ほど、エアコンや暖房等を使用している時間が長いため、光熱費の削減にも効果を発揮します。
エアコンの風が苦手な方の場合、寝室もおすすめです。内窓によって部屋の温度が保たれるので、エアコンが切れても快適さが長持ちします。
本当に期待する効果が得られるか不安…。という方は、大きな窓ではなく、まずは小さな窓から試してみるという手もありです。部屋の面積に対して窓の割合が大きいので断熱効果が実感しやすいですし、冬場のトイレはヒートショック起こる危険性も高い場所なのでおすすめです。
リフォーム後の不具合は、製品自体の不良もしくは取り付けの不備などが考えられます。業者の方でないと原因の特定が難しい為、まずは一度設置を依頼した業者に連絡をしてください。
商品の不具合の場合は、商品保証期間内(2年程度)であれば無料修理を受けられる場合があります。
経年劣化による不具合や、周辺環境・住環境などに起因する結露や腐食等は保証の対象外となったり、各メーカー免責事項があるので、詳細は取り付けた製品の保証書を確認してください。
内窓にどんなガラスを採用するかで、内窓の効果は大きく異なります。
・断熱を目的とする場合… ①Low-E複層ガラス ②Low-E複層ガラス(高遮熱タイプ)
・防音を目的とする場合… ③防音ガラス
・断熱と防音の両方を目的とする場合… ④真空ガラス
以上4つのガラスをそれぞれ説明していきます。
【Low-E複層ガラス】
2枚のガラスを使用したペアガラスに、断熱性を高くするLow-E膜という特殊な金属膜をつけたガラスです。室内を暖かく保ちます。
■Mado Proおすすめの使用場所
リビングなどの日当たりが良く、日中過ごすことの多い部屋におすすめです。
朝の日差しを採り込み、窓際の寒さを軽減するので、寝室にもおすすめです。
【Low-E複層ガラス(高遮熱タイプ)】
夏は強い日差しをカットしつつ、冬は室内を暖かく保ってくれるガラスです。
■Mado Proおすすめの使用場所
西日の強い部屋・日差しが暑すぎる部屋におすすめです。
防音専用のガラスを内窓に入れることも可能です。防音ガラスとは、ガラスとガラスの間に音を伝えにくい特殊な膜を挟み込んだガラスです。そもそも内窓自体が防音性能が高いので、防音ガラスを使うことでより高い効果が期待できます。
ただし、先ほどもお伝えしたように音とは難しいもので、人によって感じ方が異なるので防音効果を確約できるものではありません。
【②真空ガラス】…音と熱を伝えづらい真空の力を利用したガラス
「クリアFit」という真空ガラスがあります。これは、ガラスとガラスの間が0.2ミリ厚の真空層になったガラスです。音は空気が震えることで伝わりますが、このガラスは真空なので音をほとんど伝えません。また魔法瓶の保温性が高いのと同じ原理で熱を伝えづらいので、断熱効果も発揮します。
音も気になるけど、夏の暑さ・冬の寒さも何とかしたいというお部屋におすすめです。
とても簡単に言うと、断熱性や防音性が高いガラスほどお値段もそれに見合った価格となります。参考価格はご覧の通りです。お値段も悩みどころですよね。お悩みやご予算、内窓の効果などを加味してご検討ください。
テラスサイズ(高さ1.8m×幅1.8m)(5mm厚) …90,000円
腰窓サイズ(高さ0.9m×幅1.8m)(3mm厚) …44,000円
テラスサイズ(高さ1.8m×幅1.8m) …109,000円
腰窓サイズ(高さ0.9m×幅1.8m) …53,000円
テラスサイズ(高さ1.8m×幅1.8m) …127,000円
腰窓サイズ(高さ0.9m×幅1.8m) …62,000円
テラスサイズ(高さ1.8m×幅1.8m) …112,000円
腰窓サイズ(高さ0.9m×幅1.8m) …56,000円
テラスサイズ(高さ1.8m×幅1.8m) …127,000円
腰窓サイズ(高さ0.9m×幅1.8m) …66,000円
・上記の価格はあくまでも参考価格です。実際の工事金額は別途お問合せください。
・工事費込み・消費税抜きの価格です。(2019年12月時点)
★補助金でお得に内窓リフォームが出来ます★
国や自治体では、窓リフォームの補助金・助成金制度、また固定資産税や所得税の税制優遇を実施しています。制度によって条件や実施時期が異なりますので、詳細はMado Proの「補助金でお得に窓リフォーム!」をご覧ください。
工事は現場状況によっても異なりますが、目安としては1窓あたり1時間です。工事当日は通常通り家の中で過ごすことが出来ます。
~おまけ~
Q.工事前にやっておいたほうが良い事はある…?
A.リフォームがはじめての時って工事当日にどう過ごしたら良いのか気になりますよね。
内窓リフォームであれば大掛かりな工事にはならないので、基本的には家の中にいていつも通り過ごしてOK。
ただし、工事前にリフォーム箇所周辺と、製品を運ぶ通り道にあるものは片付けておくとスムーズです。傷が付くと困るものや、精密機械なども移動しておきましょう。
また、内窓を取り付ける際に大きな音が出る場合があるので、ご近所の方には事前に伝えておくことでトラブルを防ぐことができます。
Q.工事業者さんの対応ってみんなどうしてるの…?
A.こうしなきゃいけないというものはないですが…気になりますよね。笑
お茶出し等はあくまでご厚意によるものなのでなくても全く問題ないですが、一般的に職人さん達は10時と15 時に休憩を取るので、その時間にお茶等を出すと喜ばれると思います。都度都度出すと大変なので、ペットボトルや缶コーヒー等を置いておいて、好きな時に飲んでもらうのも良いかもしれませんね。ちなみに弊社の社員によると、とりあえず、「缶コーヒー微糖185g缶」を渡しておくと喜ばれるらしいです…。(違う方がいらっしゃったらごめんなさい! )
実際に内窓を設置した方に、アンケートのご協力をいただきました!
Q.1 リフォームをする前にどのようなお困りごと(要望)がありましたか?
A.1 とにかく部屋が寒かった。
北向きで日当たりが悪いので、冬になると室温が10℃下回ることもあり、寒さを解消したいと思いました。
Q.2 工事中の感想をお聞かせください(気になったことなど)
A.2 あっという間に取り付けが終わってしまった印象でした。枠?をつける時に音が大きかったので少しびっくりしたが、短時間だったので安心しました。
Q.3 実際にリフォームをしてみていかがでしたか?
A.3 劇的に部屋が暖かくなりました!! 窓際にある机で作業していると足元がスースーしましたが、それがなくなりました。寒い日に内窓を開けると一気に冷気が入ってくるので、こんなに寒いのかと驚きます。
見た目もキレイになって、部屋の雰囲気が変わったのも嬉しいです。
Q.4 今後、誰かにリフォームをお勧めしたいと思いますか?
A.4 冬は特に効果を感じたし、夏も暑さを防いでくれるのですごい!! すごい!! とまわりの人に言ってます。ペットを飼っているのですが、留守の時も暑く・寒くなりにくいのでおすすめだと思います。
今回、N様邸の内窓の効果を測定させていただくために、「室外」「外窓と内窓の間」「室内」に温度計を設置し、比較を行いました。
外の気温が「16℃」に対し、外窓と内窓の間は、「16.6℃」となっていて、外窓(一窓ガラス)ではほとんど断熱効果がないことが分かりました。
一方、内窓を設置した室内は、暖房をつけていない状態で、「22.3℃」。内窓の断熱効果の高さが分かります!
撮影条件:外窓(一枚ガラス)+内窓(インプラス、スペーシア使用)
10月16日 神奈川県海老名市にて測定。
おわりに
内窓をつけると夏は涼しく、冬は暖かい一年中快適なお部屋になります。つけて良かった!と思えるおすすめの窓リフォームです。
内窓つけてみたいなとお考えの際は、お気軽にMado Proフリーダイヤルorお問合せフォーム、またはMado Pro登録店までご連絡ください♪お客様のお悩み、お家、ご予算にあったプロのご提案をさせて頂きます。。