窓の台風対策!手軽な対策から窓リフォームまでを紹介

窓の台風対策!手軽な対策から窓リフォームまでを紹介

台風は猛烈な風と大雨をもたらし、その破壊力は住宅の破損、とくに窓ガラスの破壊を含む数々の問題を引き起こす可能性があります。窓ガラスが割れると、危険な破片が飛び散り、風雨が家の内部へ侵入し、さらなる被害を引き起こすことがあります。台風が迫る時期には、対策が必要不可欠です。

今回は、すぐに実行できる窓の台風対策に加えて、より本格的な窓リフォームについてもご紹介しています。台風が近づく前に、本腰を入れた対策について考えていきましょう。

■台風シーズンの準備と窓ガラスの保護

台風は一般的に「梅雨明けから夏の終わりにかけて」頻繁に発生すると考えられています。

しかし実際には、4月から10月までの間に発生し、いつ日本に上陸するかは予測できません。そのため、夏が本格化する前に、台風対策をはじめることをおすすめします。

台風の被害は強風や突風だけでなく、倒れた物体や飛んできた物体による衝撃も含みます。そのため、家を保護するためには、屋根、外壁、窓などを防御する必要があります。

とくに窓ガラスの保護は重要です。窓は最初に被害を受ける可能性が高い箇所です。対策としては、割れにくくする、または割れた場合にガラスが飛び散りにくくする、といった観点が重要です。いくつかの簡単な対策があるので、時間が許す限り早くはじめましょう。

・台風で注意すべきは飛来物による窓ガラスの破損

窓ガラスが割れる要因は、風圧と飛来物による破損という二つに分けられます。ただし、もっとも多いのは後者となります。

風圧でガラスが割れるのは、ガラスの許容風圧力を超えたときです。しかし、実際にはガラスの許容風圧力はそれなりに高く、台風の風圧で割れることはほぼありません。

そのため、台風でガラスが割れる大半の場合は飛来物による破損が原因です。風に巻き上げられた屋根の瓦、看板、木片、ゴミなどが窓ガラスに直撃し、ガラスを割るのです。

ガラスが割れると、広範囲にわたる被害をもたらす可能性があります。ガラスが破損し窓から脱落すると、鋭い破片が飛び散り、重傷を負う可能性があります。さらに、窓が開くと強風が直接室内に入り込み、室内の家具や設備を破壊し、最悪の場合、建物の崩壊につながる可能性もあります。

そのため、対策について考えるのであれば、窓ガラスに飛散物が衝突したシチュエーションを前提とするのが大切です。

■手軽にできる窓ガラスの破損・飛散対策

まずは、すぐにでも実施できる窓ガラスの破損・飛散対策から考えてみましょう。以下は、完全な防災にはなりえないものの、台風が来た当日でも行える対策です。

・窓に養生テープやガムテープを貼る

養生テープやガムテープを窓ガラスに貼る方法は、台風が近づいているときに、手早く行える対策です。窓一枚に対して米字形にテープを貼り、その後窓枠にもテープを貼ります。

一般的な紙製ガムテープは一度貼ると剥がすのが困難で、剥がした後に貼り跡が残る問題があります。養生テープならば台風が過ぎ去った後も剥がしやすく、粘着残りの問題もないのでおすすめです。

ただし、この手法は窓ガラスが割れるのを防ぐ効果はほぼありません。ガラスの飛散防止効果もそこまで期待はできないでしょう。テープが貼られていない部分が突き破られ、ガラスが飛び散る可能性があります。あくまでも緊急時に実施できる一時的な対策と覚えておきましょう。

・窓に段ボールを貼る

養生テープやガムテープと同じくらい簡単な方法として、窓に段ボールを貼る手法があります。

手順は、窓枠と同じ大きさの段ボールを窓の内側に貼り付ける、といったものです。段ボール同士が重なる部分にも、テープを貼ってつなげるのがポイントです。飛来物が窓ガラスに衝突した際には、ガラスの飛散をある程度防げます。

また、窓の外側に段ボールを貼る方法も一般的です。衝撃を吸収してくれるので、飛散物から窓ガラスを保護してくれます。ただし、強風で段ボールが吹き飛ばされる可能性もあるため注意してください。

なお、段ボールだけでは窓ガラスの破壊を防げません。割れたガラスの飛散を最小限に抑えるための手段として考えておきましょう。

・窓にフィルムを貼る

防犯フィルムは、窓ガラスの台風対策としても有効です。もし窓ガラスが割れてしまった場合でも、このフィルムにより破片が小さくなり、大きなガラス片による怪我のリスクを軽減できます。

ただし、フィルム選びには注意が必要です。防犯性能基準を満たす製品を選ぶことが大切で、単なる飛散防止フィルムを貼るだけでは、十分な効果は期待できません。製品によっては性能差がありますので、フィルムの厚さや素材などを考慮して、信頼性の高いものを選びましょう。

・カーテン・ブラインドを閉めておく

カーテンやブラインドは、万一ガラスが割れたとしても、破片が部屋のなかに飛び散るのを防いでくれます。完全に防げるわけではありませんが、カーテンを閉めているときといないときでは、ガラスが割れたときの飛散状況は大きく異なります。もっとも手軽にできる台風接近時の窓対策といえるでしょう。

・窓辺の整理整頓

ベランダや玄関先に置かれた植木鉢、ガーデニング用品、洗濯竿などは、強風によって飛ばされる可能性があります。これらを予め屋内や倉庫に収納することで、自宅の窓や近隣の家屋への風害を予防できます。

さらに、網戸の設置が不安定な場合も注意が必要です。台風の強風で網戸が吹き飛んでしまうと、窓ガラスが破損したり、歩行者や周囲の家に損害をもたたしたりする可能性があります。台風が到来する前に、網戸を取り外し、安全な場所に保管しましょう。

■台風対策には窓の雨戸リフォームが最適

台風対策には窓の雨戸リフォームが最適

窓ガラスを物理的に守るシャッターや雨戸は、窓ガラスの破損を防ぐ最も効果的な対策です。設置にはある程度の費用が必要ですが、台風の多い地域では非常に一般的な設備で、シャッターには電動式のものもあります。

・雨戸の役割とメリット

雨戸には、台風が襲来した際に家を守る重要な役割があります。窓ガラスを割るほどの強風や豪雨から家を守り、飛来物から窓ガラスを保護し、ガラスの飛散によるケガのリスクを軽減します。

なお、雨戸の機能は台風対策だけに留まりません。日差しや紫外線を遮断し、夏の遮熱対策にも役立ちます。

また、外出時に閉じておくことで防犯対策となり、外部のノイズを遮断して静かな室内環境を維持します。

また、ルーバー式の雨戸などは、角度を調節できるため、完全に開閉する手間を省けます。閉じたままでも風通しや採光が可能で、プライバシーの保護や紫外線対策に役立ちます。その多機能性は、台風が去った後も生活の利便性を向上させる大きなメリットとなります。

・雨戸の種類

雨戸にはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を簡単にまとめました。

単板引き戸

昔ながらの雨戸で、2~3枚の雨戸を引き出して使用するシンプルなデザインです。通常は戸袋に保管され、必要に応じて取り出して窓を閉め切れます。最近では常時使用可能なルーバータイプが登場したことで、単板引き戸を見る機会は減っています。

折れ戸

折れ戸、またはアコーディオンタイプとも呼ばれる雨戸です。中心を押すと外側へ折れて開く構造になっています。洗練された洋風の住宅でよく使われています。

ルーバータイプ

雨戸を閉じたままでも採光や通風が可能なため、和洋問わず多くの住まいで採用されているタイプです。雨が降るたびに開閉する必要がないという便利な点が人気を集めています。

■防犯・防災ガラス(合わせガラス)への交換もおすすめ

防犯・防災ガラスは、飛来物が衝突した場合でも高い耐貫通性能と飛散防止性能を発揮します。また、長期的な視点から見ると、コストパフォーマンスが高い対策と言えます。

・防犯・防災ガラス(合わせガラス)の性能

防犯・防災ガラス(合わせガラス)とは、2枚以上のガラスを強固な樹脂フィルムで結合した製品です。複数のガラス層が合わさってできています。この樹脂フィルムの力により、ガラスが割れた場合でも飛散しにくく、一般的なガラスに比べて安全性が大幅に向上します。

さらに、防犯・防災ガラス(合わせガラス)は、中間膜を厚くするか、特別なパネルを挟むことで、追加の機能を実現します。

例えば、防犯性能の強化、防音効果の向上、紫外線のカットなど、さまざまな場面でその利用範囲が広がります。以下では、防犯・防災ガラス(合わせガラス)の防災効果をご紹介します。

貫通防止性能

飛散物がガラスに衝突したときに、その物体がガラスを突き破ってしまうのを防ぐ機能です。たとえば、台風などの強風で飛来物が窓に当たったときでも、この性能があれば物体が室内に侵入するのを防げます。

飛散防止性能

何らかの衝撃でガラスが割れたときに、破片が飛び散るのを防ぐ機能です。もしガラスが割れた場合でも、飛散防止性能があると破片が落下することはほとんどなく、ガラスの破片が飛び散って人に怪我をさせることを防げます。

・防犯・防災ガラス(合わせガラス)持つ防災効果

防犯・防災ガラス(合わせガラス)は台風被害の軽減に大いに役立ちます。高い耐貫通性能により、飛来物による窓ガラスの破損が抑制され、割れたとしてもガラスの破片が飛び散りにくいです。これにより二次被害も軽減されます。

地震時に家具などがガラスに衝突しても、その衝撃を軽減し、被害を最小限に抑えることにもつながります。

■まとめ

台風によって窓が破損すれば、室内に雨風が入るだけでなく、飛散物によってケガなどの被害をもたらす可能性も考えられます。

今回は比較的容易な対策方法だけでなく、雨戸や防犯・防災ガラス(合わせガラス)についても解説しました。台風が多い地域に住んでいる方は、特に後半でご紹介した窓リフォームについてご検討ください。早めに対策を行うことで、住まいの安全性を高められます。

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