■面格子とは？

面格子とは、住宅の窓に取り付ける金属製などの格子です。見た目を良くするのも目的のひとつですが、防犯対策としての役割も担います。

空き巣の手口としては、はじめにガラスを叩き割ろうと試みます。しかし、面格子があれば、それを破壊するという手間がひとつ増えます。空き巣犯の心情としては、侵入時の手間はできるだけ減らしたいもの。こうした理由から、面格子は防犯対策に有効であるといえます。

■防犯に役立つ面格子のメリット

面格子には犯罪の抑止力が期待できます。たとえば防犯ガラスは、実際に叩くなどしなければ強度を確認できません。一方、面格子はひと目見ただけで侵入の難易度が高いと侵入者に対してアピールできます。また、製品によっては強度が高いものも多く、実際に侵入するには時間と労力がかかります。

一方、バールなどで簡単に曲げられてしまう面格子も存在します。また、取り付けネジをドライバーで外せてしまうような製品もあるため、購入時には防犯性能をしっかりチェックしてください。

■面格子の種類と特徴

面格子は大きく4種類に分けられます。以下では、コストと防犯性のバランスを踏まえた上で、それぞれの特徴をご紹介します。

・ステンレス面格子

もっとも高い防犯効果が期待できる面格子です。ステンレスは強度が非常に高く、簡単には曲がりません。犯罪者によって壊されるといった心配も少ないでしょう。その他の面格子に比べると高価ですが、その分よりセキュリティを強化できます。

・エコ面格子（可動ルーバー面格子）

ステンレス面格子に比べると強度は落ちますが、目隠しには最適な面格子です。ルーパー部分が可動式となっているので、必要に応じて開閉が可能です。取り付け場所としては、お風呂場やキッチン、トイレなど、人目が気になるところに最適。プライバシーを必要とする窓への取り付けがおすすめです。日中は換気できるので、湿気を逃すこともできます。

・ヒシクロス面格子

比較的手軽でありながら、一定の防犯効果も得られるのがヒシクロス面格子の特徴です。新築物件で標準装備として採用されているケースも多いため、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。後述する縦格子よりは高価ですが、強度や防犯上の目視効果も高く、なにより見栄えがするのが魅力。高級感を感じられるため、おすすめの面格子です。

・縦格子の面格子

昔からある面格子の代表的存在です。侵入者が見ることで犯行を諦めるという意味での防犯効果が得られます。コストも安いため、もっとも手軽な面格子と言えるでしょう。その分、強度については懸念もあるため、より防犯性能を高めたいのであれば、前述の製品をおすすめします。

■面格子を設置するべき場所は？

面格子は種類だけでなく、設置場所も重要です。空き巣がターゲットにしやすい箇所に面格子を取り付けると、それだけで防犯性が高まります。以下で、面格子を設置すべき場所をご紹介します。

・2階の窓

2階は空き巣に狙われやすいポイントです。理由は、1階に比べて無防備になりやすいから。雨樋や木などをつたって2階にあがり侵入されてしまったというケースもよく聞きます。小窓も含め、2階の窓にも面格子の取り付けを検討しましょう。

・浴室やトイレの窓

浴室やトイレに設置されている窓は小さいため、人が通ることはないだろうと油断しがちなポイントです。しかし、換気のために開けっ放しになっていることも多く、施錠も忘れがち。空き巣の進入口になりやすいという特徴があります。

また、浴室やトイレは性質上、人通りが少ない場所に作られがちです。空き巣は、こうした人目につきにくい場所を格好の浸入口と考えます。面格子を取り付け、少しでも防犯効果を高めましょう。

・脱衣所の窓

脱衣所の窓は、浴室やトイレに比べて比較的大きな窓が取り付けられているケースが多い傾向にあります。換気のために開けっ放しにしていることも多いでしょう。そのため、空き巣が入りやすい窓と言えます。換気後にはすぐに窓を閉めてカギをかけることも大切ですが、防犯対策として面格子を取り付けるのもおすすめです。

・ドアのガラス窓

玄関ドアや勝手口ドアには、ガラス窓が付けられているケースがあります。玄関から堂々と空き巣が侵入するということは考えにくいかもしれませんが、実はここが侵入口になることも。一方、勝手口は家の裏側にあることが多いため、人目につきにくく侵入しやすい場所のひとつです。面格子にはドアのガラス部分に取り付けられるものも多くあるため、取り付けを検討してみましょう。

■まとめ

面格子の設置は、空き巣などの犯罪を抑止する効果があります。現在の住まいに、セキュリティ的な不安を抱えている場合は、ぜひ今回ご紹介したポイントを踏まえて、必要な面格子を設置してください。