テラス囲いの費用相場や選び方のポイント
洗濯スペースからペットの遊び場まで、さまざまな用途に使えるテラス囲い。「自宅にテラス囲いが欲しい・・・」とお考え方の方も多いのでは? そこで今回は、テラス囲いの設置費用相場と選ぶポイント、気を付けたい注意点をご紹介します。
■テラス囲いの設置費用相場
テラス囲いの設置費用は、30〜100万円が相場です。ただ、種類やサイズによって費用が変わるほか、外装・内装のデザイン次第で追加費用が発生します。その場合、150〜300万円程度かかるケースがあります。
テラス囲いの種類は、大きくわけて3つあります。いずれも設置場所や形状、工事内容に違いがあります。
- ノーマルタイプ
- テラス囲みタイプ(ガーデンルーム)
- バルコニータイプ
それぞれの特徴と設置工事の費用相場をみていきましょう。なお、以下はテラス囲い本体+取付施工費用の目安です。オプション費用(追加費用)は考慮していないのでご注意ください。
ノーマルタイプ
既製品のテラス囲いを1F部分に取り付けるポピュラーなタイプです。庭に取り付けるのが一般的で、リビングの掃き出し窓から直接出入りできます。洗濯物干しやペットの遊び場など、さまざまな用途に活用できるでしょう。
設置工事の費用相場は、1.5間4尺(273cm×118cm)タイプで60〜90万円程度です。もう少しスペースが欲しい場合は、2間6尺(364cm×178cm)のタイプがおすすめ。75〜100万円程度の費用で設置できます。
テラス囲みタイプ
テラス囲みタイプは、ウッドデッキや土間の上に設置するテラス囲いです。設置に土台が必要であり、その材料費と手間賃の関係から設置費用は割高となります。ノーマルタイプと基本仕様は同じものの、床部分の違いで費用差が生じるわけです。
具体的な相場感については、1.5間6尺(273cm×178cm)のタイプで110〜135万円程度です。より快適性を求めるなら、2間9尺(364cm×268cm)の大きなタイプを選びましょう。150〜180万円と設置費用は割高ですが、複数人でバーベキューなどを楽しめる広さです。
バルコニータイプ
既設のバルコニー部分に設置するタイプです。ノーマルタイプやテラス囲みタイプとは違い、土台が必要ないため設置費用を安く抑えられます。具体的には、1.5間6尺(273cm×178cm)のタイプで30万〜75万円程度。2間6尺(364cm×178cm)のタイプでは55万〜80万円程度で設置可能です。
■テラス囲い選びのポイント
ここでは、テラス囲みタイプを例にテラス囲い選びのポイントを紹介します。
納まりのタイプ
テラス囲いの“納まり”には、「床納まり」と「土間納まり」の2種類があります。床納まりとは、床にフローリングなどが張られており、隣接する部屋から簡単に出入りできるタイプです。一方の土間納まりは、地面がコンクリートになっているタイプ。土足で入れるため、庭の出入りが簡単になります。
テラス囲いとしての使い勝手を重視するなら、床続きになっている床納まりがおすすめ。もうひとつの部屋として、洗濯スペースなどの用途に使えます。ただ、テラス囲い内で水を使いたいなら土間納まりが最適です。テラス囲いの用途やライフスタイルに合わせ、どちらかのタイプを選びましょう。
床材の種類
テラス囲いの床材は、「人工木」あるいは「塩化ビニル(PVC)」が定番です。人工木はウッドデッキなどに使われるエクステリア材で、雨風に強く、天然木に近い質感が特徴です。一方の塩化ビニルは安価で、水分に強い性質を持ちます。
日が差し込むテラス囲いの構造上、ビニル材は色あせが心配かもしれません。しかし、近年販売されるビニル材は対候性が高く、長時間日に当たっても色あせしにくい仕様となっています。どちらもテラス囲いに適した床材なので、見た目や雰囲気で選んで構いません。
屋根の種類
テラス囲いの屋根材には、耐衝撃性に優れる「ポリカーボネート板」が使われます。一般仕様と熱線遮断仕様の2種類があり、テラス囲いには後者が最適です。
- 一般仕様:紫外線をほぼ100%カットする
- 熱線遮断仕様:紫外線をほぼ100%カット+赤外線の軽減効果
どちらも紫外線をほぼ100%カットする性質を持ちます。熱線遮断仕様はそれに加え、日差しによる赤外線(熱線)を軽減し、室内の急激な温度上昇を防ぐ働きがあります。
■テラス囲い設置の注意点
テラス囲い設置時は、以下の点に注意しましょう。
エアコンの室外機は外に置く
テラス囲いにエアコンを取り付ける場合、室外機は外に設置しましょう。室外機が中にあると高温になりやすく、故障の原因となります。すでに設置している場合は、室外機の移動が可能かどうか、専門業者に問い合わせてください。
小まめに換気する
テラス囲いは小まめに換気するのが基本。室内に溜まった熱・湿気を逃がし、急激な温度上昇や結露の発生を防ぎましょう。特に夏場は、室内温度が40度近くまであがることがあります。エアコンを設置しない場合は「日除け」なども取り付けて対策してください。
■まとめ
その実用性の高さから、テラス囲いを設置する住宅は増えています。ノーマルタイプ・テラス囲みタイプ・バルコニータイプの3種類がありますので、まずは自宅に設置可能かどうか確認してください。まずは専門業者に現地調査を依頼し、予算内で設置できるテラス囲いを選びましょう。