ペアガラスの値段は高い?その他のガラスとも比較
高性能ガラスの一種であるペアガラス。断熱や省エネなどの効果が期待できるのが魅力ですが、本体の値段はどれくらいするのでしょうか。ここでは、ペアガラスの値段の目安をお伝えします。ほかの高性能ガラスと比較検討してみましょう。
■ペアガラスの値段はいくらくらい?
まずは、ペアガラス(複層ガラス)の概要をご紹介したうえで、値段の目安をご紹介します。ペアガラスは一般的なガラスとは厚みが異なります。新築やリフォームでペアガラスを取り入れる際は、費用相場に差が出ることを理解しておきましょう。
ペアガラスとは
ペアガラスは、2枚のガラスで空気層を挟んだ構造が特徴の窓ガラスです。2枚でひとつの窓ガラスとなり、一般的な窓ガラスと同様にひとつのサッシで利用できます。ガラスの間に空気層が入ることで、断熱・省エネ・結露防止など複数の効果が期待できます。一方で、使い勝手や掃除方法は通常の窓ガラスとほとんど変わりません。
ペアガラスの値段の目安
ペアガラス本体の値段は、サイズによって前後しますが、10,000~30,000円が目安です。ガラスの性能によってはさらに相場が高くなることもあります。
たとえば、ペアガラスの1面をコーティングして断熱・遮熱性能をさらに高めた「Low-eペアガラス」の値段は、20,000~50,000円が目安です。通常のペアガラスの倍近い値段となるため留意しておきましょう。また、リフォームをする場合は、窓ガラスの交換工事の内容により値段が変わります。ガラス本体の交換は約50,000円、サッシを含めた交換は100,000~200,000円が目安です。
■ペアガラスと他の高性能ガラスの値段比較
ペアガラスのほかにも、高性能ガラスには多くの種類があります。ペアガラスと各種高性能ガラスの効果や値段を比較して、最適なガラスをお選びください。
強化ガラスの値段の目安
強化ガラスは、一般的なガラスよりも強度が高いのが特徴です。また、万が一ガラスが割れた場合に、より安全性の高い割れ方をすることから、「安全ガラス」とも呼ばれます。本体の値段は5mmの厚さで10,000~20,000円が目安です。
網入りガラスの値段の目安
網入りガラスは、ガラスの内部にワイヤーが入っているのが特徴です。このワイヤーが火災時にガラスの飛び散りを防ぐことから、防火設備として用いられます。本体の値段は25,000~55,000円が目安です。
防犯ガラスの値段の目安
防犯ガラスは、2枚のガラスに防犯膜が入っているのが特徴です。防犯膜でガラスが強力に接着され、割れても貫通しにくくなっています。ガラス破りによる建物への侵入を予防できます。値段は20,000~65,000円が目安です。
■窓ガラスを選ぶポイント
窓ガラスは、値段の高い・安いで比較するだけでなく、目的や設置する場所に合わせて選ぶようおすすめします。最後に、窓ガラスを購入するときに、値段以外でチェックしておきたいポイントをご紹介します。
目的にかなう性能のガラスを選ぶ
ここまで、さまざまな性能をもつ窓ガラスをご紹介してきました。窓ガラスには多くの種類がありますが、まずは目的に合わせて選ぶことが大切です。特に、リフォームで窓ガラスを交換する場合には、現状の住まいのお悩み解消につながる性能があると良いでしょう。なかでもペアガラスは、断熱・省エネ・結露防止と幅広い効果が期待できます。一般的な窓ガラスと比べて相場は高くなりますが、その分多くのメリットがあるのです。ぜひ目的に適した性能のガラスを探してみてください。
場所に合ったガラスを選ぶ
住宅には数多くの窓があります。それぞれの窓は、設置する場所によって周辺の環境が大きく異なります。場所に合わせて最適なガラスをお選びください。たとえば、空き巣が侵入しやすい低層階では、防犯対策が欠かせません。窓を割って侵入するタイプの犯行を防ぐために、1階の窓には防犯ガラスを選ぶのもひとつの手です。また、交通量の多い道路に面している部屋や、楽器を演奏する部屋には、防音ガラスを選ぶと良いでしょう。場所ごとの状況に応じて、各種ガラスの特徴をお役立てください。
補助金の対象となるガラスを選ぶ
今後に窓ガラスのリフォームを予定している方は、省エネにつながるリフォームをすることで、国の補助金の適用対象となる場合があります。たとえば、2019年と2020年には「省エネ改修(断熱リノベ・次世代建材)補助金」事業が実施され、個人の住宅で省エネ建材を使用した改修が行われた場合に助成が行われました。今後も断熱や省エネにつながる窓ガラスへの交換が、補助金の対象となる可能性があります。ペアガラスをはじめとした高性能ガラスを導入するなら、事前に確認しましょう。
■まとめ
ペアガラスの本体の値段は、10,000~30,000円が目安です。一般的なガラスと比べるとやや相場が高い傾向にありますが、機能性に優れており多くのメリットが期待できます。費用対効果を考えると、やや値段が張っても良い選択ができるでしょう。住まいのお悩みを解消するため、ペアガラスを選んではいかがでしょうか。その際は、ほかの高性能ガラスと比較して、性能や場所を意識してガラスをお選びください。