騒音にお悩みなら窓の防音からはじめましょう

外からの騒音のほとんどは、薄い窓ガラスとサッシから入ってきます。窓の防音対策と呼ばれる方法にはさまざまなものがありますが、もっとも効果が期待できるのは内窓リフォームです。今回は、窓の防音対策ならびに内窓リフォームの方法・メリットや費用などについてご説明します。

■窓の防音対策

外部から漏れ聞こえる騒音などの多くは窓から入ってきています。つまり騒音を防止するうえで窓周りの対策が重要になってくるわけです。騒音防止アイテムとして有名な「遮音カーテン」「防音シート」などは窓に取り付けるもの。これらの方法は手軽にできるうえに費用が安いメリットがあります。その一方でそれほど高い効果は見込めない注意点もあります。

防音シート

特殊な加工が施された遮音材シートを窓に貼るだけの簡単な方法です。「防音シート」と呼ばれる製品は無数に存在し、素材や重量が違えば性能にも違いが生まれます。大きな効果が見込めるものもあれば、さほど期待できないものもあり、製品によって当たりはずれがあるのが実際です。防音シートを使って最大限の効果を引き出したいのであれば、素材は何か、重量は適しているか、遮音効果のエビデンスはしっかりしているかなど、さまざまな要素を基準に判断する必要があります。

また、防音シートはその性質上、外の眺めや採光が犠牲になりやすい部分があります。しっかり採光して景色も楽しみたいのであれば、透明な防音シートがおすすめ。このタイプであれば窓の機能を損なうこともありません。ただし、すぐれた製品には高値という条件がつきものである点に注意してください。

遮音カーテン

その名の通り、遮音性の高いカーテンを取り付けるというもの。「遮音カーテン」や「防音カーテン」と呼ばれる製品は、試験結果から期待できる防音効果が表示されています。ただし、効果の感じ方は主観によるところが大きく、個人差が大きい面も否定できません。遮音カーテンを取り付ける状況や設置場所なども大きく関係してきます。たとえ効果のあるアイテムでも、そぐわない場所に取り付けると思った通りの効果が得られないこともあります。

この方法で効果を得たい場合は、遮音シートや防音ボードとの組み合わせがよいかもしれません。ただしふたつ以上の組み合わせとなると費用もかかっていまいます。

■内窓リフォームの防音効果

防音性能の高い窓にリフォームするのがもっとも効果ある防音対策です。おすすめは、ガラスも窓も二重構造になる「内窓リフォーム」です。

二重サッシ構造で気密性アップ

防音のカギを握るのは、住宅の壁の厚さです。壁が厚いほど騒音はカットできます。その反対に薄いほど騒音に悩まされることに。住宅の壁と違い、薄いガラスで覆った窓は、外からの騒音にもっとも弱い箇所となります。さらに微妙なすき間が生じているサッシは構造的に音が入りやすい状態です。防音対策における窓リフォームでは、このサッシ部分の改善が非常に重要となります。

内窓を設置することで、ガラスもサッシも二重構造になります。内窓は断熱性の高い樹脂製で気密性もあります。これほど防音に有効なリフォームは他にないでしょう。窓全体が分厚い「壁」となって騒音をカットし、静かな室内環境をもたらします。

国内製品はT-4レベルの遮音性能

内窓は最高レベルともいえるT-4レベルの遮音性能です。JIS規格の遮音性能はT-1~T-4まで等級があり、T-4レベルがもっとも高い効果があります。この性能が保証される防音製品は、最大40㏈カットが期待されます。

■内窓リフォームの方法と費用、注意点

窓の防音対策なら内窓設置がもっとも効率的かと思われます。この方法であれば、小規模な工事で窓の設置が可能です。

《内窓の値段》

防音ガラス(3㎜厚×防音中間膜×3㎜厚)採用の場合

  • テラスサイズ(高さ8m×幅1.8m):112,000円
  • 腰窓サイズ(高さ9m×幅1.8m):56,000円

※工事費込・税抜価格

※実際の金額は直接業者にお尋ねください。

《内窓設置の注意点》

窓が2枚になることで、冷暖房の効果をより高めることも期待できるでしょう。

カーテンボックスの付いた窓、奥行きが少ない窓などは、そのままだと設置ができないことがあります。ふかし枠を取り付けて奥行きを広くするなどの工夫が必要です。

また、次のような種類の窓には内窓を取り付けることができませんので注意してください。

・ 内開き窓
・ 回転窓
・ 換気扇やクーラーが付いている窓
・ 内倒し窓
・ 上げ下げ窓(清掃ができなくなるため)
・ 天窓

■まとめ

窓ガラスやサッシを厚くすることが、もっとも効率的かつ確実性の高い防音対策といえます。防音ボードや遮音カーテンなどの一般的な対策で騒音を軽減できなかった場合、内窓リフォームを検討してみてください。この方法は音が入りやすいサッシを2重構造にすることで、根本的な解決につながります。マドプロでは、内窓リフォームに精通する専門業者さんの紹介も可能です。お気軽にご相談ください。

 

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