窓ガラスの作り方と原料

日本板硝子BP工場

最終更新日:2019.08.19

おはようございます!Mado Pro(マドプロ)スタッフです!

先日、建築用の窓ガラスを製造・販売している日本板硝子ビルディングプロダクツ株式会社の工場見学にいってきました!
今回は皆さんが日頃から目にしている「窓ガラス」が、どのように作られているか詳しくご紹介していきます!

■日本板硝子株式会社について

日本板硝子社は、世界最大級のガラスメーカーです。主な事業としては、窓に使われているガラスなどの「建築用ガラス」、車や鉄道などに使われる「自動車用ガラス」、ディスプレイなどに使われる「高機能ガラス」の製造・販売です。

今回お伺いした日本板硝子ビルディングプロダクツの工場では、この中でも建築用ガラスの製造を行っています。

<日本板硝子株式会社についての詳しい記事はこちら>

■ガラスの素材について

皆さんの身近にある窓ガラス。どのようなものから作られているかご存知ですか?

ガラスは、珪砂と呼ばれるキラキラとした砂や、珪砂を溶けやすくするためのソーダ灰、強度を高める為の石灰石や脱泡剤等を原料として作られています。ガラスは砂や岩石等、意外と身近なものから出来ているんですね。

最近ではあまり色の付いたガラスの需要がなくなっていますが、上記のガラス原料に鉄を加えることで緑色になったり、コバルトを加えることで青くなったりとガラスの色も変化していきます。

窓ガラスは一見透明に見えますが、実は普通の窓ガラスも縁の部分を見ると緑っぽい色をしています。
これは、先ほど紹介した珪砂に不純物である鉄の酸化化合物が含まれるので、緑っぽい色になるんですね。
なかなかガラスの縁を見る事はあまりないと思いますが、ガラステーブルを見る機会があれば、縁を確認してみるとガラスにも色が付いていることが良く分かります。

ちなみに日本板硝子社では、「オプティホワイト(高透過ガラス)」と呼ばれる、鉄分の含有量を抑えて透明感を出したガラスの製造も行っています。ショーケースやディスプレイ用のガラスなど、展示品の色味をそのまま見せたい場合にオススメのガラスです。

高透過ガラスと一枚ガラス比較
「上が高透過ガラス。下が通常のガラス。」

■ガラスの作り方について

ガラスの作り方はガラスの種類によって製造方法が異なりますが、今回は「フロート法」と「ロールアウト法」と呼ばれる2つの製造方法をご紹介します。

<フロート法>

フロート板ガラス(透明の1枚ガラス)を作る際に使われるフロート法の特徴は、溶けたスズの上に溶けたガラスの原料を流し込んで作られていることです。
ガラスの原料はスズと混ざり合わずに浮くので、溶けてドロドロな状態でも平らで均一なガラスが出来るんですね。フロート法はこの”浮く(float)”という言葉からきています。
流し込まれ平らになったガラスは、その後ゆっくりと時間をかけて冷却されていき、洗浄&カットされてみなさんの元へと出荷されていきます。

<ロールアウト法>

ロールアウト法は、型板ガラスと呼ばれる不透明のガラスを作る際に使われます。
ガラスの原料を溶かすところまでは同じですが、成形方法が異なります。ロールアウト法の場合は、ガラスの原料を模様が彫刻された2本のロールの間に通すことで、模様を転写して作られます。その後は、フロート法と同じく、ゆっくりと冷却され、洗浄&カットを行います。

***

いかがでしたでしょうか。手短に書いてしまいましたが、一枚のガラスが出来るまでに、色々な工程があるということを知っていただけたかと思います。
窓について少しでも興味を持たれた方は、日刊マドプロのその他の記事についても是非チェックしてみてくださいね!

ご協力:日本板硝子ビルディングプロダクツ株式会社

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