第八回 「概算見積り」と「正式見積り」

「本見積りは概算です。正式な見積りは現場採寸・打合せ後に再提出させて頂きます。」

これはよくある見積りの但し書きだよ。

電話やメールで内容を伝えて見積りを出してもらう時に、こういった内容の注意書きが付いていることがほとんどじゃないかな。

実際に現場(工事する箇所)を見てもらった後に再提出してもらった見積りでは金額が上がってしまっていた、なんてこともよくあるんだ。

最初に言っておくと、正式な金額は「現場を見てみないと分からない」というのが正直なところなんだ。

だから申し訳ないのだけど、どうしても誤差は生まれてしまうんだ。

現地を見ないと正式な金額がわからない理由

例えば炊飯器や電子レンジなどの家電であれば、スペースさえあれば設置ができるよね。
設置するのはお客様自身だし、スペースがあるかどうかを確認するのもお客様。
だから家電の値段以外に掛かる費用はないよね。

だけど同じ家電でもエアコンなどは、設置スペースがあるかどうかの確認だけでは不十分だよね。
取付け箇所が、1階なのか2階以上なのか。
室外機は置けるのか、置けるとしても設置する場所から近いのかどうかなど、買う時に色々なことを確認されると思うんだ。
これはエアコンはお客様自身では取付けできず、必ず取扱い店の方での工事が必要になるからだよ。
そして、確認事項の内容によっては工賃が変わってしまうからなんだ。

同じ家はない

住宅資材は、このエアコンの設置を更に複雑にしたものだと思ってほしい。
唐突だけど、全く同じ家というのは二つとして存在しないんだ。
これは同じような家が立ち並んでいる建売りでもそうだし、マンションの隣通しで間取りが全く同じでもそうだよ。

製品はメーカーが工場で機械を使い作っているけど、家を建てるのは人の手。
家というのはミリ単位で構成されているけど、人の手が加わるものだから僅かなズレは必ず出てしまう。
こういったズレも考慮すると、全く同じ家というのはあり得ないということになるんだ。

だから、ひとつひとつ現地での確認が必要なんだよ。
そして確認して工事をするのに必要な部材や資材が出てきた場合には、概算見積りから金額が追加されるんだ。
もちろん、特殊な工事が不要な現場もたくさんあるよ。
そういった場合には追加金額は発生せず、概算見積り通りのままで大丈夫だよ。

製品代とは別に追加金額が必要な場合

●窓をカバー工法する場合
カバー工法

※カバー工法とは、サッシもガラスもまるごと新しくする窓リフォームのことだよ。詳しくはこちら。

窓の寸法が同じだったとしても、外壁の種類が特殊だった場合にはその部分を上手く工事するために、追加料金が掛かる場合があるよ。
そもそも見た目は同じでも、元々の窓が特殊な場合だってあるんだ。
こういった場合にも、やはり概算見積りに+αの金額が掛かってしまうんだ。

●内窓(二重窓)設置の場合
内窓

※内窓(二重窓)とは、今ある窓の内側にもう一つ窓をつける窓リフォームのことだよ。詳しくはこちら。

① 和障子がついていた場合
和障子の溝

内側に和障子が付いていた部分に内窓(二重窓)を乗せるので、その部分の溝を埋めなければいけないんだ。
だから、そのための部材を追加する必要があるよ。

② 窓枠の奥行が浅い場合
.ふかし枠

サッシ部分を囲う木製の窓枠の奥行が70mmを下回る場合、
「ふかし枠」という特殊な材料を追加するから、その分の金額が上がってしまうんだ。

③ 過去にフローリングをリフォームした場合
.床に段差

元々の床から高さが増していて、途中で一段上がってしまっている場合も追加金額が必要だよ。


上に書いたのはほんの一例で、他にも色々な事情で金額がアップすることがあるんだよ。
メーカーがカタログに載せている金額は、あくまで商品の金額だけだから、
工事をする場合に必要な部材(副資材と言います)はメーカーのカタログには記載されていないんだ。

工賃に追加金額が必要なのはこんな時

色々な事情で金額がアップすることがあるのは、工賃も同じなんだ。

前に担当した現場なんだけど、マンションの27階のお部屋に内窓を設置するという依頼があったんだ。
これだけだとよくあることだけど、そのお部屋はサッシがかなり大きくて、内窓がエレベーターに乗せられなかったんだ。
つまり全て階段で持って行かなければならなくて、こういった場合には流石に運搬費を少し多く頂いたんだ。

戸建でも、お家の前に駐車ができなくて近くにコインパーキングも無い場合は、
かなり遠くに車を止めて、そこから歩いて商品を持って行かなければならないことがあるんだ。
そういう時もやっぱり通常の工賃では対応できないから、少し見積り金額を上げさせてもらうことになるよ。

このように商品・工賃どちらに関しても、現場状況により追加で金額が掛かる場合がある、ということを覚えておいてくださいね。

不明な点があれば、勇気を出して聞いてみてね

相談

世の中にはたくさんの業者さんがいるから、中には必要のない項目を見積りに入れて
いたずらに金額をアップさせるようなところもあるかもしれない。
だけど、もちろんMado Pro(マドプロ)の加盟店はそんなことはしないよ。

概算見積りから正式見積りになった時に、残念ながら金額がアップしてしまうこともあると思うんだ。
そんな時でも不明点や疑問点があれば、勇気を出して何でも聞いてみてね。
Mado Pro加盟店さんはそういった質問にも丁寧に答えてくれるよ。

どの加盟店さんも出来るだけ概算見積りの時の金額で工事ができるよう、何とか頑張ってくれると思うんだ。
それを踏まえた上で、現地を確認した後に金額が上がってしまうと言われたのであれば、相応の理由があったのだと思ってくれたら嬉しいな。

工事をする人、工事をしてもらいお金を支払う人、どちらも納得できた上で話が進んでいければ良いよね。

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